テレワークが広がる中、3万円前後の高級キーボードが人気を集めている。最大の特徴は打鍵感や耐久性、静音性などにこだわっている点。打ち心地がよく疲れを感じにくいキーボードなら入力作業が楽。カチャカチャ音も抑えられれば、家族にうるさがられることなく作業に没頭できる。人気の高級キーボード、東プレ「REALFORCE」とPFU(石川県かほく市)「Happy Hacking Keyboard」の最新モデルに、その魅力を探った。
キーボードには1000円前後の安価なものもあるが、新型コロナウイルス禍でテレワークが広がるのに合わせて、3万円を超えるような高級キーボードの人気が高まっている。PFUによると、同社Happy Hacking Keyboardシリーズの主なユーザー層は、40~50代のプログラマーや開発者が中心だった。「キーボードは1日の中で触れる時間が長いのだから、良いものがほしい」というのが主な理由だ。テレワークの広がりとともに、こうした考えが自宅の仕事環境を良くしたいという一般ユーザーにも広まり、売り上げが伸長しているという。
優れたキータッチで長持ち、音も静か
キーボードの打鍵感やキータッチは、入力を感知するキースイッチに大きく左右される。キースイッチにはいくつかの種類がある。東プレのREALFORCEシリーズやPFUのHappy Hacking Keyboardシリーズで使われているのは、静電容量無接点方式のキースイッチだ。キーを押し下げて電極がある程度近づくと、回路が接続されてキー入力を認識する仕組みだ。
静電容量無接点方式のメリットは心地よいキータッチと、物理的な接点がないため耐久性が高く、長期間使えること。業務用端末の入力機器にも採用されており、信頼性が高い。内部で接点に触れることで入力するメカニカルスイッチ式や、電車のパンタグラフのような構造になっているパンタグラフ式に比べ、カチャカチャとした音が発生しにくい静音性も魅力だ。
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