丸洗い対応で洗い物を減らす

 肝心の味だが、米のおいしさを十分引き出せていると感じた。食感や色つやも普通の炊飯器で炊いたものと遜色なく、おいしく食べられた。「開発段階で、日本の米と水に合わせた炊き方ができるよう、調整に調整を重ねた」(﨏部長)そうで、そのこだわりがうかがえる炊き上がりだ。

 弁当箱のような形をしているのでご飯茶わんを使わずにそのまますぐ食べられるのも便利だ。そこにレトルトのカレーをのせてカレーライスにしたり、コンビニで買った総菜をのせて丼物にしたりして食べることもできる。ただ、この本体形状は狙ったものではないそうだ。底面全体にヒーターを張り巡らして短時間で炊くために最適な形を追求した結果、このような形になった。食べやすいのは副次的効果というわけだ。

上におかずをのせて食べることもできる。おかず用のお皿を洗う手間が省ける(﨏部長提供)
上におかずをのせて食べることもできる。おかず用のお皿を洗う手間が省ける(﨏部長提供)

 使用後に水で丸洗いできるのも楽でいい。洗うために蓋を分解するのが少し面倒だったが、自宅でもオフィスでも手早く洗って乾かせるだろう。電源コード込みで840gと軽く、コンパクトで置き場所をそれほど取らないため、使わないときは戸棚の片隅や、オフィスならデスクの引き出しに入れておける。

電源コードの接続部に防水用のゴムキャップが付いていて、これを閉じた状態で洗う。蓋は分解して洗う
電源コードの接続部に防水用のゴムキャップが付いていて、これを閉じた状態で洗う。蓋は分解して洗う

 おひとりさま用超高速弁当箱は、高速炊飯、そのまま食べて洗える扱いやすさ、収納しやすい軽量コンパクトさが魅力。味や食感も満足できるもので、自宅やオフィスで炊きたてのご飯をすぐ食べられる高速炊飯器という狙いを実現できていると感じた。市場には1.5合炊きクラスの炊飯器は4000円前後からあり、6980円という価格は決して安くはないが、この製品のコンパクトさと扱いやすさは大きな強みになる。

 一人暮らしの大学生やビジネスパーソンだけでなく、大きい炊飯器を扱うのが難しくなってきた高齢者にも向いているだろう。「オフィスに持ち込んで使ったり、車中泊やキャンプに携帯できる炊飯器として購入する人もいる」(﨏部長)など、ユーザーの使い方は広がりを見せている。単なるおひとりさま用にとどまらない人気を獲得しそうな製品だ。

(写真/湯浅英夫)