米ナイキが米ニューヨークで発表したのは厚底シューズだけではない。ほぼすべての材料を廃棄物、つまり“ゴミ”から再生した原料で作ったシューズも明らかにした。気候変動がスポーツイベントや選手に与える影響に対処する姿勢を明確にしたものだ。
「私たちはかっこいいだけでなく、常にサステナブル(持続的)でありたい。そうした制約を楽しみながら、問題を解決して開発したのがこのシューズだ」
ナイキ サステナブル イノベーションのシャナ・ハナVPはこう説明を始めた。
9割が廃材などからの再生素材
ナイキが新たに投入する環境配慮のシューズ「スペース ヒッピー」が目指したのは、「製造過程での炭素排出量が過去最低のシューズ」(ノエル・キンダー チーフ サステナビリティ オフィサー)である。ただし、「既に炭素排出量を相当減らしているので、素材の根本から考え直す必要があった」(同)
工場の床に落ちた繊維などの廃棄物、ナイキのシューズやTシャツのリサイクル素材などを活用する。いわばほとんどゴミになる素材をよみがえらせて作ったシューズだ。全体の約9割が再生素材である。
工場の床の糸くずやTシャツから再生
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