専用のスマホアプリを介してグループ通話ができるBluetoothヘッドセット「BONX mini」が、人気を集めている。2019年11月、クラウドファンディングをスタート。目標金額100万円で開始したところ、すでに4000人以上から7000万円以上の支援を獲得。予想以上にBtoBニーズが大きいことを発見した。

ブルートゥースヘッドセットの新モデル「BONX mini」。ビジネスシーンでの使用を訴求するビジュアルを用意した
ブルートゥースヘッドセットの新モデル「BONX mini」。ビジネスシーンでの使用を訴求するビジュアルを用意した

 BONX miniは、2015年にクラウドファンディングで約2550万円を集めた「BONX Grip」の新モデルだ。この金額は、当時の日本のIoT製品で最高額だったという。BONX miniは話すだけで通話を開始する機能や、10人まで距離無制限で相互通話できるといった機能はそのままに、BONX Gripを大幅に小型化。それでいて、クラウドファンディング上での価格は7280円(税込み)からと、BONX Gripよりも安価に抑えている。

2015年に1344人から約2550万円を集めた「BONX Grip」。当時、クラウドファンディングにおける日本のIoT製品最高額を記録。その後、一般販売を開始。1万6093円(税込み)
2015年に1344人から約2550万円を集めた「BONX Grip」。当時、クラウドファンディングにおける日本のIoT製品最高額を記録。その後、一般販売を開始。1万6093円(税込み)

 スノーボーダーの宮坂貴大CEOが、14年にハードウエアのスタートアップとして創業したBONX。もともと、スノーボードをしながら仲間たちと話すために開発したのが、ブルートゥースヘッドセット、スマホアプリ、サーバー機能の統合で提供する音声通話サービスだ。BONX GripやBONX miniは、この中のブルートゥースヘッドセットに該当する。

BONX Gripより小型化し、価格を抑えたBONX mini。専用のスマホアプリと組み合わせて、最大10人までの距離無制限のグループ通話ができる。充電ケースとセットで約18時間使用可能
BONX Gripより小型化し、価格を抑えたBONX mini。専用のスマホアプリと組み合わせて、最大10人までの距離無制限のグループ通話ができる。充電ケースとセットで約18時間使用可能

小型かつ低価格なBONX mini

 BONX Gripは、耳たぶを本体のグリップに通して固定する形状のため、ユーザーの耳の形状によっては、「使っているうちに痛くなる」という声があった。また、グループ通話のために複数台を用意するとなると、台数分の費用がかさむ。そこで、より小型で低価格な新しいブルートゥースヘッドセットとして、BONX miniの開発を進めた。

 ハードルは、基盤の小型化と、使用時の外れづらさを担保することにあった。一般的に、こうしたデバイスの外れにくさと装着中の耳の痛さには相関関係がある。耳から外れにくくするために、イヤホン部分を耳にしっかり挿入するカナル型とにするアイデアもあったが、スポーツ中に耳をふさぐと使いにくい。例えばスノーボード中、「片耳がふさがると、平衡感覚に影響を及ぼす」と宮坂氏は言う。

 そこで、BONX miniの本体上部を可動パーツにし、イヤーピースの角度を調整できる構造にすることで、耳を完全にふさがずとも外れにくい構造にした。価格を抑えられたのは、BONX Gripの実績があったから。「BONX Gripよりロット数を1桁増やして発注したことが大きい。『小型化すると高くなるのが普通だけど、安くなった』と喜ばれた」と宮坂氏は語る。

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