2021年は一般ユーザーによるTikTokへの投稿によって商品やサービスが爆発的に売れた「TikTok売れ」が印象的だったと話す徳力基彦氏。これから迎える22年は、どんな年になり、何が重要となるのか。長年ソーシャルメディアを利用した企業マーケティングの啓発活動を行っている同氏に、22年の展望を聞いた。

noteプロデューサー兼ブロガーで、アジャイルメディア・ネットワーク アンバサダーの徳力基彦氏
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 2021年はアウトプットされた完成品の商品やサービスではなく、それらが開発される過程(プロセス)を見せることによって収益を得る「プロセスエコノミー」の勢いが増してきたことも印象的でした。そのシンボルとも言えるのが防弾少年団(BTS)です。

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 BTSは肖像権や音楽の使用権などの規制が比較的緩く、彼らのネット動画を見て影響を受けたファンが「インスパイア動画」を作成するのをある程度許容しているそうです。そのため、プロモーションビデオやBTSが出演した番組にファンが字幕を当てた動画が大量に投稿されています。つまり、SNSによる口コミの加速を意識し、あらかじめ規制を緩めることでファンを巻き込む仕組みにしているわけです(関連記事:「BTSが先陣 なぜ韓国エンタメでプロセスエコノミーが進んだか」)。

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