
日経クロストレンドのアドバイザリーボードに2021年の総括と22年の展望を聞く「先見」のスペシャル企画。今回は長年ソーシャルメディアを利用した企業のマーケティング啓発活動を行っている徳力基彦氏。同氏は、ユーザーの口コミによる「TikTok売れ」が印象的だったという。
私はこれまでアジャイルメディア・ネットワークで、企業やブランドに関する発言や推奨を積極的に行う熱量の高いファンである「アンバサダー」によって、Twitterやブログなどを中心としたSNSによる口コミが売り上げに影響することがあると啓発し続けてきました。そうした立場もあると思いますが、日経トレンディと日経クロストレンドが2021年11月3日に発表した「2021年ヒット商品ベスト30」で「TikTok売れ」が1位に選ばれたことが物語っているように、いよいよユーザーの口コミが、商品やサービスが売れる最も重要な要素になってきたと実感しています(関連記事:「21年ヒット商品1位は『TikTok売れ』 動画で消費を動かす」)。
その象徴といえるのが、「イカゲーム」のブームです。イカゲームは一時期Netflix(ネットフリックス)の視聴率第1位を占めていた韓国ドラマ。世界中の人が視聴し、イカゲームの英語タイトル名である「Squid Game」のハッシュタグを付けたTikTok動画の合計視聴回数はなんと665億再生を突破しています(21年12月24日時点)。ただ、これはあくまでも英語圏のハッシュタグなので、ここに日本や韓国のタイトル名などのハッシュタグが付いた動画を含めれば、かなりの動画再生回数になるはずです。このTikTokの様々な動画が、イカゲームのヒットに影響を与えていることは間違いないでしょう。
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