新型コロナウイルスの感染拡大が各界に大きな影響を及ぼした2020年。今回はアジャイルメディア・ネットワーク アンバサダー/ブロガーの徳力基彦氏に、混乱の中でデジタルコミュニケーションの重要性を直視せざるを得なかった20年の総括と、21年に取るべきデジタル施策の展望について聞いた。

アジャイルメディア・ネットワーク アンバサダー/ブロガーの徳力基彦氏
アジャイルメディア・ネットワーク アンバサダー/ブロガーの徳力基彦氏

コロナ禍がもたらした変化の両面

  2020年のコロナ禍がもたらした大きな変化には、ネガティブとポジティブ両方の側面があります。まず、リアルイベントがことごとく中止に追い込まれたことにより、「3密」の状態がいかに楽しいコミュニケーションをもたらしていたのかを思い知りました。一方、緊急事態宣言下の4~5月は籠もるしかなくなり、コロナの感染リスクのないオンラインへとコミュニケーション方法が強制的に切り替わったことは、ポジティブに振り返ることもできます。

 日本はしぐさや表情、雰囲気だけでも意思疎通ができる対面コミュニケーションを重視する「リアル至上主義」の企業が多く、ビデオ会議には向かないと考えられていましたし、私もリアル至上主義でした。ところが、実際にZoomを使ってみると結構な領域の業務をカバーできるなと大勢の人が気付き、急速に普及しました。

 企業のコミュニケーション施策もオンラインを使った成功事例が増えてきました。特に飲料メーカーはオンライン飲み会を開催し、“家飲み”の文脈に掛け合わせました。先駆けたのはクラフトビール大手のヤッホーブルーイング(長野県軽井沢町)。社員がオンライン飲み会をしている様子をツイッターに上げたところ、反響が大きかった。そこで15~16年に度々ライブ配信していたオンライン飲み会番組の「よなよナイト」を公式YouTubeチャンネルで復活させ、20年3月から毎月開催しています。当社でもアサヒ飲料「カルピス」のオンラインイベントを手掛けました。

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