弘兼憲史の真骨頂は恋愛描写にもある。1991年には猪瀬直樹とタッグを組んだ久々の原作付き作品でスパイスを利かせた。最新作の『黄昏流星群』では、中高年の恋を描きそのリアルさで同年代の心をつかむ。40年目を迎えた漫画家人生の総括と今後の展望を語る。

弘兼憲史はリアルな恋愛描写の手腕でも読者を引き付ける
弘兼憲史はリアルな恋愛描写の手腕でも読者を引き付ける

猪瀬直樹原作の『ラストニュース』 恋愛要素は弘兼が補完

 1991年に『ビッグコミックオリジナル』(小学館)で始まった『ラストニュース』は弘兼憲史にとって久しぶりの“原作付き”の作品である。

 「団塊の世代VSその下の世代の討論みたいなテレビ番組があったんです。そのときに団塊の世代の代表としてぼくと猪瀬(直樹)さんが呼ばれた。楽屋で猪瀬さんから『マスコミ業界を(漫画で)やる気はないか、俺が原作やるよ』と、話を持ち掛けられた。ぼくも面白いと思って小学館に電話をしたんです。たまたま猪瀬さんの『ミカドの肖像』(猪瀬氏の出世作で“大宅壮一ノンフィクション大賞”受賞作)も小学館だったので、すぐにやりましょうって話になった」

 架空の在京キー局であるCBSテレビの平日の夜、11時59分から11分間オンエアーされる、その日最後のニュース番組『ラストニュース』を舞台とした漫画である。

 「テレビ局の裏側を取材しなければならない。そこでこれまで断っていたテレビのコメンテーターを引き受けることにしたんです。出演が終わった後、『ちょっと撮らせて』と、(スタジオの)写真を撮影していました」

 ラストニュースの主人公は、プロデューサーの男性と女性キャスターである。2人はスクープを連発しながら、惹(ひ)かれ合っていく。

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