マイカーのサブスクリプションサービス「NOREL(ノレル)」を立ち上げて3年以上が経過したIDOM(旧・ガリバーインターナショナル)。“カーサブスク”の先駆者として料金プランの改廃を繰り返してきたが、20年2月に追加した新プラン「マイカー・トライアル」が開始1カ月で2000件近い申し込みを獲得し、出足が好調だ。コンセプトやターゲットを大きく見直し、マイカーを持たない層を狙ったことが奏功している。

IDOM(旧・ガリバーインターナショナル)は20年2月から、最短30日から中古車を利用できるサブスクリプションサービス「マイカー・トライアル」を始めた
IDOM(旧・ガリバーインターナショナル)は20年2月から、最短30日から中古車を利用できるサブスクリプションサービス「マイカー・トライアル」を始めた

 「今までいくつもの新サービスに関わってきたが、ここまで反響があるのは珍しい」――。

 そう話すのは、中古車販売大手IDOM(旧ガリバーインターナショナル)でNOREL事業部マネージャーを務める山畑直樹氏だ。「NOREL(ノレル)」は同社が16年8月から展開している自動車のサブスクリプションサービス。20年2月に「マイカー・トライアル」という新たなプランを投入したところ、約1カ月で2000件に迫る申し込みがあった。山畑氏は強い手応えを感じているという。

マイカー・トライアルでタッグを組むIDOMの山畑直樹・NOREL事業部マネージャー(左)と三菱地所DX推進部の別府高志氏(右)
マイカー・トライアルでタッグを組むIDOMの山畑直樹・NOREL事業部マネージャー(左)と三菱地所DX推進部の別府高志氏(右)

 マイカー・トライアルは保険料や税金込みの定額で中古車に乗れるサービスだ。月額料金は2万9800円からで、最短1カ月(30日間)で利用できる。特集の第1回で取り上げた「Honda Monthly Owner」とよく似たサービスだ。

 ホンダとほぼ同時期のサービスローンチとなったが、「以前から準備をしてきたもの」(山畑氏)という。ただ、似たようなサービス内容となったのは、偶然ではなく必然といえそうだ。IDOMが3年以上、ノレルでトライアンドエラーを繰り返すなかでたどり着いた“答え”が、1カ月単位で中古車に乗ることができるサービスだったからだ。

 16年8月にノレルをスタートさせた際に売り文句として打ち出したのは、「クルマを自由に乗り換えられる」というメッセージだった。納車後90日経過すると、次のクルマを選択できるようにした。乗り換えるたびに発生する自賠責保険料や登録費用などは定額プランに含まれており、コストを気にすることなく乗り換えが可能な点をアピールした。月額料金は4万9800円で、関東の1都3県の100人限定で先行リリースしたところ、わずか1日で申し込みを締め切るなど好発進となった。

 16年10月に本格ローンチし、提供エリアを首都圏全域、さらに全国へと段階的に拡大。一方で料金プランはめまぐるしく変化した。17年4月には車種によって月額3万9800円から同7万9800円までと料金幅を広げ、17年8月には月額2万9800円プランを追加。17年11月には月額1万9800円の格安プランも加えた。

料金の試行錯誤の末にたどり着いた新プラン

 しかし20年3月時点では、月額5万9800円からの「通常プラン」、2年契約で同3万9800円からになる「2年割プラン」、そしてBMWやMINIの新車や未使用車に乗れる同7万9800円からの「BMW/MINIプラン」の3つとした。山畑氏は「クルマのライフタイムバリュー(以下、LTV)と顧客のLTVそれぞれをどうやって最大化するかが難しかった」と、料金プラン作りに苦心したことを打ち明ける。