2月26日に予定していた女優・綾瀬はるかさん出演のキッコーマン「しぼりたて生しょうゆ」新CM発表会が中止になった。新型コロナウイルス感染拡大を受けての措置。27日から横浜市で開催予定のカメラの大型展示会「CP+2020」も中止に。新型肺炎という見えない脅威に対する企業各社の模索は、少なくとも3月まで続きそうだ。

綾瀬はるかさんがCMキャラクターを務めるキッコーマン「しぼりたて生しょうゆ」の新しいCM発表会が中止になった。新型コロナウイルス感染拡大を受けての措置。消費者やマスコミなどを集めるイベントは、企業にとって重要なプロモーション機会となるが、感染拡大のリスクとのバランスをどう取るか、難しい判断が求められる(写真/Laurent KOFFEL)
綾瀬はるかさんがCMキャラクターを務めるキッコーマン「しぼりたて生しょうゆ」の新しいCM発表会が中止になった。新型コロナウイルス感染拡大を受けての措置。消費者やマスコミなどを集めるイベントは、企業にとって重要なプロモーション機会となるが、感染拡大のリスクとのバランスをどう取るか、難しい判断が求められる(写真/Laurent KOFFEL)

 イベント・マーケティング・サービスを提供するイベントレジスト(東京・渋谷)の平山幸介社長によると、2月に予定していたUX(ユーザー体験)関連イベントで、中国企業の登壇者が渡航できなくなり中止になった。他にもイベント主催社からさまざまな問い合わせが来ていると明かす。

 「2月17日午後から、イベントを中止する判断が増加中だが、(現状では)参加者に注意を促しつつ実施するイベントのほうが多い。一方で海外からの登壇者や来場者が多いイベントは、(開催に)一層センシティブになっている印象だ」

 実際、宇多田ヒカルさんなど人気アーティストを多数抱えるソニー・ミュージックレーベルズ第三レーベルグループEPICレコードジャパン部長の梶望氏は、「さまざまなアーティストのイベントやアジアでのツアーが数多く中止になっている」と嘆く。

 「海外在住のアーティストや要人の来日も延期になるケースが多い。2019年からアジア戦略を自分の事業領域の中に組み立てていたので、出はなをくじかれた格好だ」

プロモーション機会の喪失という難しい決断

 横浜市に停泊していた大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」から初日に443人が下船。21日にも約450人が船を下りる予定で、一部を除いて下船は終了。1つの山を越えた。

2月19日に始まった、大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」からの下船は21日に一部を除いて終了する見込みだが、医療機関に搬送された人たちの治療は続く(写真:AP/アフロ)
2月19日に始まった、大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」からの下船は21日に一部を除いて終了する見込みだが、医療機関に搬送された人たちの治療は続く(写真:AP/アフロ)

 だが感染者の増加は続き、国内で確認された感染者は20日時点で合計728人。乗客2人が亡くなったことで国内死者数も3人となっている。

 こうした流れから、3月開催のイベントなどにも影響が出始めている。3月1日開催・東京マラソンは一般ランナーが不参加。3月5日から沖縄県で開催予定の女子プロゴルフ「ダイキンオーキッドレディストーナメント」は、無観客試合となった。

 イベントの中止は、主催する企業にとってプロモーションや事業機会の喪失につながる判断が難しい問題だ。運営・設営などを請け負うイベント会社、会場を提供するホテルや施設、移動手段を提供する交通事業者などにも、イベントなどの中止で売り上げロスのリスク拡大への懸念が拡大している。