2月13日、国内初となる新型コロナウイルス感染者の死亡が確認された。2月24日から開催予定だった世界最大のモバイル機器見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)2020」が開催中止となったが、国内でもアイドルグループの握手会など、不特定多数が集まるイベントが中止されるケースが相次ぐ。企業のマーケティング活動にも影響が出始めた新型コロナのこの先を専門家はどう見ているか。

神奈川・横浜市に停泊中の大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」。2月14日現在、新型コロナウイルスの感染者は218人に上る。発生源とされる中国を除くと感染者の増加が際立って多く、初期対応を含めて対策が妥当だったのかの議論が続く(写真:AFP/アフロ)
神奈川・横浜市に停泊中の大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」。2月14日現在、新型コロナウイルスの感染者は218人に上る。発生源とされる中国を除くと感染者の増加が際立って多く、初期対応を含めて対策が妥当だったのかの議論が続く(写真:AFP/アフロ)

 大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の長期停泊地となったことで、中国・武漢市からの帰国者を受け入れた千葉・勝浦と並び、注目される場所となった神奈川・横浜市。今週は飛び石連休があったにも関わらず「中華街」や「みなとみらい地区」などの観光地でも客足が減少。「期待していた客数から2~3割は少ない」「中国からの客が減った」などと嘆く小売店、飲食店が多かった。

 感染を恐れるあまり、国内外でマスクの買い占めなどが起こっているが、感染していない人が予防のために装着しても効果はあまり期待できないと言われる。そこで「不特定多数の人が集まる場所に行かないことが最大の予防策」との認識が広がり、国内ではアイドルグループの握手会などのイベントが中止になるケースが出始めている。

 企業活動や経済への影響はじわり広がりつつあり、まだ騒動の先行きを楽観視できる状況にはない。

 野村総合研究所エグゼクティブ・エコノミストの木内登英氏は、02年から03年にかけて流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)発生時と同程度の割合でインバウンド客が減少する事態が1年間続いた場合、20年の日本の国内総生産(GDP)は0.45%、金額にすると2兆4750億円、押し下げられると試算した。

 さらに木内氏は「現状では悲観的すぎるが」としつつ、ワーストシナリオも描いている。それは、20年1-3月期に中国経済が2%落ち込み、さらに新型コロナウイルスの「封じ込め」ができない状態が1年間続いた場合、20年の日本のGDPの落ち込みは、0.6%まで拡大するというものだ。

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