米シリコンバレーを拠点に企業のAI(人工知能)活用・導入を支援するパロアルトインサイトの石角友愛CEO(最高経営責任者)と、ディープラーニング(深層学習)分野で日本をリードする東京大学大学院工学系研究科・松尾豊教授との新対談企画。第2回は、二人が注目する「AIポテンシャルが高い会社」を具体的に挙げて解説する。

石角 前回は、AIポテンシャルが高い会社の必須条件についてお話し、多くの反響がありました。今回は、松尾先生と、注目しているAIポテンシャルが高そうな会社について、具体的に話したいと思います。

松尾 はい。私からは主に日本のAIスタートアップのご紹介をします。

ハードデータとソフトデータの融合に注目

石角 私は米国の会社を紹介したいと思います。1社目は、米ペロトン(Peloton)です。ご存じの方も多いと思いますが2012年に米ニューヨークで創業したフィットネスの会社です。作っている商品はエクササイズバイクやトレッドミル、ダンベルやフィットネスウエアなどの製品と、エクササイズのビデオがオンデマンドで24時間見られるペロトン・デジタル・アプリです。

 19年に米ナスダック市場に上場して、企業価値は3月末現在で68億ドルです。現在米国や英国、カナダ、ドイツで事業を展開していますが、新型コロナウイルスの影響で、自宅待機の人が増える一方、スポーツジムでの感染を恐れる人も増えているので、改めて注目されています。自宅で好きなときに運動できる手軽さに勝るものはありませんからね。

 バイク自体は2500ドルくらいと高価なのですが、分割払いができます。