ロボットが世界のビーチを救う?米ラスベガスで開催中の世界最大のデジタル技術見本市「CES」に、除草ロボットと、たばこの吸い殻などビーチのごみを拾い集める「ビーチクリーニングボット」が登場した。手掛けたのは、オランダのスタートアップOdd.Bot(オッドボット)。環境問題をロボティクスで解決する、意欲的な試みだ。

「ビーチクリーニングボット」のイメージ。前方の“手”を動かし、走りながらごみを回収する
「ビーチクリーニングボット」のイメージ。前方の“手”を動かし、走りながらごみを回収する

 世界中のスタートアップが集うエウレカパークの一角が、オレンジ色に染まった。オランダのパビリオン「オランダ・テック・スクエア(Holland Tech Square)」だ。

オレンジ色が目を引いたオランダパビリオン
オレンジ色が目を引いたオランダパビリオン

 スマートホームやライフサイエンス、サーキュラーエコノミー(循環型経済)などをテーマに、総勢50社が名を連ねた。「エントリーナンバー1」かつ、入り口に陣取っていたのが、オッドボットである。

 ベルトコンベアの上の雑草を、ロボットアームが正確に摘み取っていく。これが除草ロボットだ。これとは別に、たばこの吸い殻などが散らばるビーチを再現した模型を置き、幾何学的なデザインのクルマを走らせながら、ごみを拾い集める技術を映像を交えて紹介していた。

雑草を正確に摘み取るロボット
雑草を正確に摘み取るロボット
右側の“手”をクルマの下部に装着して走らせ、ごみを拾う(写真は模型)
右側の“手”をクルマの下部に装着して走らせ、ごみを拾う(写真は模型)

 雑草やごみを正確に回収できるのは、独自の画像認識技術のたまものだ。特にビーチのごみを回収する試みは「Project.BB(=ビーチボット)」と銘打って、世界に向けて出資者を募っていた。

 開発のきっかけは、世界のビーチがひどく汚染されているという危機感だった。創業者でCEO(最高経営責任者)のマーティン・ルカート(Martijn Lukaart)氏は「このままのペースで行くと、2050年には世界の海は、魚よりもプラスチックごみの方が多くなってしまう」と警鐘を鳴らす。

 ルカート氏いわく、オランダの海岸では、ビーチをきれいに保つために自治体が毎年何百万ドルも費やしているという。だからこそ「もう手作業では限界がある。持続可能な未来に向けたロボティクス(Robotics for a sustainable future)が必要だ」と力説した。

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