米民生技術協会(CTA)は現地時間の2020年1月5日、世界最大のデジタル技術見本市「CES」の開催にあわせて、20年の米消費者向けテクノロジー産業の市場規模が前年比4%増の4220億ドル(約45兆円)との予測を発表した。次世代通信の「5G」やAI(人工知能)を搭載したデバイスなどが市場をけん引するという。
増加率で見るとワイヤレスのイヤホンが前年比31%増で最大の伸びで、デジタルヘルスの同16%増、スマートスピーカーの同14%増、ビデオや音楽、ゲームのストリーミングサービスなどの同11%増が続く。
無線イヤホン8800億円市場に
ワイヤレスのイヤホンは20年に6700万セット販売され、82億ドル(約8800億円)まで伸張するという。米アップルの「AirPods」が市場をけん引しており、19年末のクリスマス商戦では新型の同Proが、アップルのオンラインストアや家電量販店の米ベストバイ、大手小売りのウォルマートなどで軒並み売り切れ状態となった。ワイヤレスのイヤホンはソニーも強みを持つが、19年末に米アマゾン・ドット・コムも参入しており、競争が激化している。
このほかの市場では、車載の新型機器の同6%増、スマートホームの同4%増などのIoT関連も堅調な伸びを示すとしている。米テスラの電気自動車(EV)に代表されるように、クルマに大きなディスプレーが搭載され、運転操作の設定をしたり、コンテンツを楽しんだりするのが一般的になっている。アマゾンはクルマにAIスピーカーと同等の技術を搭載し、サービスやコンテンツを操作する機能の拡充を図っている。
IoTはモノの知能化に進化
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