米ラスベガスで2020年1月7日(日本時間1月8日)に開幕した「CES」。50年以上の歴史を誇る世界最大のデジタル技術見本市に、アシックスが初めてブースを構えた。発表したのは「スマートシューズ」のプロトタイプ。20年内に発売し、テクノロジーの力で歩き方、走り方を変える。

CES初出展のアシックスは、実演を交えてスマートシューズのプロトタイプを発表した
CES初出展のアシックスは、実演を交えてスマートシューズのプロトタイプを発表した

 ウオーキングマシンを軽快に歩くランナー。一見普通に見えるが、これこそが「ENERGY RESEARCH LAB(エナジー・リサーチ・ラボ)」と銘打った、アシックスブースの目玉だった。

ブース名は「ASICS ENERGY RESEARCH LAB」
ブース名は「ASICS ENERGY RESEARCH LAB」

 靴の中底にセンサーを埋め込み、歩いたデータをこと細かく「見える化」する。足の動かし方から、歩行の安定性、足裏の接地面の分布までリアルタイムでデータを収集。それをスマートフォンアプリなどで確認できるスマートシューズだ。

靴の中底にセンサーが埋め込まれている
靴の中底にセンサーが埋め込まれている

 このスマートシューズは、日本の知見によって生み出された。協業したのは、スタートアップのno new folk studio(nnf、東京・千代田)。nnfは、足元の動きを精緻に計測、解析する独自のセンサー技術「ORPHE TRACK(オルフェトラック)」を手掛けている。

 世界中のランナーの足元を支えてきたアシックスのシューズにこのORPHE TRACKを組み込み、さらに100万人もの足形を収集してきたアシックススポーツ工学研究所の膨大なデータと掛け合わせることで、歩き方をさまざまな角度から読み解けるようにした。

センサーはスマホアプリと連動。足の運び方を見える化した
センサーはスマホアプリと連動。足の運び方を見える化した

このコンテンツ・機能は有料会員限定です。

有料会員になると全記事をお読みいただけるのはもちろん
  • ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
  • ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
  • ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
  • ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー
ほか、使えるサービスが盛りだくさんです。<有料会員の詳細はこちら>
この記事をいいね!する