日立製作所は、独自のデザイン思考の手法を活用して顧客企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を提案できる「人財」の育成を急ピッチで推進している。社内での名称はズバリ「デザインシンカー」で、2022年度までにトップレベルの「プロフェッショナル人財」を500人にする。顧客との「協創」という、文字だけでは表現しにくい部分を、どう教えるかを工夫した。

日立製作所が作成した「協創」の現場を学ぶために撮影した映像
日立製作所が作成した「協創」の現場を学ぶために撮影した映像
先輩デザインシンカーの様子など、現場の生々しい雰囲気が映像から伝わってくるようだ
先輩デザインシンカーの様子など、現場の生々しい雰囲気が映像から伝わってくるようだ

 「この映像は、三井不動産と日立製作所が3カ月にわたり奮闘した協創の記録である。」──。これは日立製作所のサービス&プラットフォームビジネスユニット デジタルソリューション推進本部が、社員を「デザインシンカー」に育成するために撮った映像のタイトルだ。日立と顧客企業の三井不動産が、いかにプロジェクトを進めたか、互いがどんな思いだったのかを数分間にまとめている。なぜ、こうした映像を撮ったのか。顧客企業との「協創」という文字だけでは理解にしにくい点を、社員に何とかして伝えたいためだ。

 日立では、同社のデザイン思考の手法「Exアプローチ」を実践できる人材をデザインシンカーと呼び、急ピッチで育成している。スキルに合わせた3段階のレベルを設定し、最もスキルの高いプロフェッショナル人財を2022年度までに、現在の200人から500人に増やす。対象となる人数は未公表だが、実現すれば大きな戦力になることは間違いない。

 DXという新しい領域が求められるなか、日立などITベンダーにとって企業情報システムのソリューションを提案し、受注に結び付けるには、従来以上に「顧客企業と協業しながら課題を発見し、解決していく力」が必要な時代になっている。こうしたプロセスで最も力を発揮するのがデザインシンカーだ。

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