スマホの通信機能やセンサーを活用し、広告の効果検証、あるいは行動属性に基づいた広告配信に役立てる位置情報マーケティング(ジオマーケティング、ジオマ)が広がっている。特集の第1回は、米グーグルなど海外のネット広告大手にも対抗できる仕組みを目指すNTTドコモの取り組みを紹介する(関連記事:「場所」から顧客を理解するジオマーケティング)。

位置情報データを活用し、リアル広告の効果検証や、ユーザーの行動に基づいてターゲティングをする取り組みが広がっている
位置情報データを活用し、リアル広告の効果検証や、ユーザーの行動に基づいてターゲティングをする取り組みが広がっている

 今や誰もが所有して、常に持ち歩くスマートフォンは、通信機能とセンサーの塊だ。基地局、無線LAN(Wi-Fi)、Bluetoothの接続状況を把握したり、全地球測位システム(GPS)を使ったりすることで、利用者の位置を把握できる。その位置情報で人々のリアルな行動を把握し、広告の成果を高めようとする取り組みが本格化している。そうした企業の代表格がNTTドコモだ。

 繁華街のビル壁面や屋上に掲げられたデジタルサイネージには、きらびやかな新製品の動画が躍る。どれだけの人がデジタルサイネージを見て、商品に興味を持ったのか。この効果検証をする事業を展開するのはLIVE BOARD(ライブボード、東京・渋谷)だ。NTTドコモが51%、電通が49%を出資して、2019年2月に設立した。

ライブボードは都内23面(19年12月時点)のデジタルサイネージ(右側の円)を運営し、広告を配信している。写真はJR新橋駅前(写真提供/ライブボード)
ライブボードは都内23面(19年12月時点)のデジタルサイネージ(右側の円)を運営し、広告を配信している。写真はJR新橋駅前(写真提供/ライブボード)

 NTTドコモの携帯電話と基地局の接続データを利用した人口分析サービス「モバイル空間統計」と連携し、デジタルサイネージの周囲の道路上を歩いている人など、広告の可視範囲内にいる人数を推計している。