紙パックコーヒー市場に見えた“空白地帯”。アスクルの商品開発の裏側に迫る本連載、今回は2022年6月に発売されたロハコのオリジナル商品、紙パック容器のアイスコーヒーを追う。ロハコで最も売れている商品「LOHACO Water(ロハコウォーター)」シリーズの新商品。レッドオーシャンのコーヒーでどう差異化を狙ったのか。
ロハコの中でも、多くのユーザーが最初に購入する商品として広く認知されているオリジナルのウオーターブランド「LOHACO Water(ロハコウォーター)」。物流費が高騰する中、他商品と一緒に段ボールに同梱(どうこん)できることを目玉として2016年にペットボトルタイプの販売をスタートし、ラベルレス化、軽量化など進化をしてきた。
その後、「コロナ禍での消費者マインドの変化や、脱プラなど環境意識の高まりを受け、紙パックタイプの開発に着手した」と、アスクル LOHACO飲料兼商品開発担当の谷口将太氏。そうして22年6月に生まれたのが、1リットルの紙パックタイプのロハコウォーターだ。
大手が“不在”の新市場価値を創造
実はこの1リットルの紙パックウオーターと同時に、発売された商品がある。それが今回の主役である、紙パックタイプのアイスコーヒー「Iced Coffee 無糖 1L by LOHACO Water」だ。ウオーターブランドとしての展開を強化するために、“水以外”の可能性を探ったチャレンジといえる。
水以外で何を開発するか。さまざまな情報を見ていくと、家庭用のコーヒーに可能性があることを突き止めた。
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