※日経トレンディの記事を再構成

2021年問題」「2025年の崖」「Amazon Sidewalk」「アンビエント・コンピューティング」「エッジコンピューティング」「HR Tech」「AIセキュリティー」「オンデバイスAI」「スマート農業」……。これらをすべて説明できるだろうか? 技術革新のスピードはさらに加速している。時代に取り残されないためにも、2020年に押さえておきたい最新のキーワードを集めた記事の前編(後編はこちら)。

【2021年問題】

 少子高齢化による働き手の不足は、現代日本における大きな社会問題となっている。浜銀総合研究所のリポート「Economic View No.11」では「新卒採用の2021年問題」を提唱。近年横ばい圏内だった、大学を卒業して企業で働き始める人(22歳新卒)の人口が、2020年代から再び減少トレンドに入るという予測から、22年3月卒の就職活動時期となる21年ごろから多くの企業で採用内定者を確保しにくくなっていくと警鐘を鳴らしている。

 こうした2021年問題の到来を目前にして、働き手不足に悩む多くの企業は労働環境の改善やテレワーク・在宅勤務などの働き方改革を迅速に進める必要が出てきている。柔軟なワークスタイルを取り入れて、転職者や結婚退職者などの中途採用を増やすケースも増加。従来のような新卒一括採用の見直しも進み、通年採用の企業も増えているのが現状だ。

 様々な世界的リスクの増大で景気の減速も予測される現在、人材不足でビジネスの停滞を余儀なくされた企業は存亡の危機に立たされることになる。新卒・中途を含めた人材の獲得競争は、今後ますます加速していくはずだ。

【2025年の崖】

 デジタル技術を活用することで、既存のビジネスの枠を超える革新的なイノベーションを創出するとする「デジタルトランスフォーメーション(DX)」は、あらゆる業種・規模の企業で推進されている。しかし、今後の企業の発展を阻害する要因の一つとして、経済産業省の「DXレポート」で指摘されているのが「2025年の崖」問題だ。

 デジタル黎明期に作られ、老朽化が進んだ基幹系システムが企業の足かせとなるというもので、今後、システムを構築した技術者が次々に退職することで企業リスクが増大。現状の技術者も老朽化したシステムの管理にストレスを抱え、その結果として転職者が増えるなど人材不足もさらに進行する。こうした問題がピークを迎えると予測されているのが25年だ。

 DXレポートでは、18年には4兆円だった、老朽化したシステムのトラブルによる経済的損失が、25年以降は最大12兆円/年に膨らむ可能性があるとし、早急なシステムの刷新が必要と警告。25年から運用する場合の準備期間を20年までと設定している。つまり、「2025年の崖」のリスクを防ぐには、一刻も早くDXに取り組む必要がある。

●老朽化するシステムがリスクに
●老朽化するシステムがリスクに
老朽化したシステムとIT人材の不足は企業の足かせとなる。経済産業省の資料「DXレポート」を基に編集部で作成