※日経トレンディ 2019年12月号の記事を再構成

日経トレンディが選んだ「2020年ヒット予測ランキング」3位は「SUPER NINTENDO WORLD」。あのマリオカートが、ヨッシーライドがアトラクションになる。ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)に世界初の任天堂エリアが誕生。世界中のマリオファンが、大阪へと押し寄せる。

【3位】“リアルマリオ”化パーク SUPER NINTENDO WORLD

USJの一画に、世界初の任天堂エリアが堂々オープン

「世界で最も売れたゲーム」としてギネスに認定された任天堂のマリオシリーズ。宙に浮くブロックに軽々と飛び乗り、広大なサーキット場を縦横無尽に疾駆する。日本はもちろん、世界中の人々の心をわしづかみにしたあの光景、あの興奮が、ついに現実になる。

“リアルマリオ”になれる、その場所は「SUPER NINTENDO WORLD」。世界初の任天堂エリアとして、大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)に開業する。任天堂のクリエーティブチームが全面協力し、マリオの世界をリアルな造形で再構築するという、メード・イン・ジャパンのビッグプロジェクトだ。ベールを脱ぐのは、2020年の東京五輪開幕前。今なお行列が続くハリポタエリアこと、「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」のすぐ横で、骨組みが着々と立ち上がっている。

 上のパースは、世界初公開となる全景だ。2層構造になっており、所々にハテナブロックがあり、山の頂にはゴールポールが見える。土管もある。目玉は、世界最先端の技術を駆使した“本物”のマリオカートだ。さらに、ヨッシーをコンセプトにしたライドアトラクションができることも決まった。ショップやレストランも立ち並び、実は「マリオ目線」が体感できるよう、建物の高さまで緻密に計算されている。

 世界観を極限までつくり込むのは、USJのお家芸だ。世の度肝を抜いたのは、14年に開業したハリポタエリア。急峻な岩山にそびえ立つホグワーツ城や、“雪”を頂いたホグズミード村。バタービールが飲めて、時には本物のフクロウと出合える。圧倒的な再現力で根強いリピーターをつかみ、USJは14年度、入場者数を一気に220万人増やし、過去最高の1270万人に達した。翌15年度にはさらに120万人を上積みし、東京ディズニーシーを抜き去った。このとき、投じた金額は約450億円である。今回の総投資額は、その上をいく600億円超。テーマパーク史に残る夢のステージが幕開く。

 空前の大行列となるのは、間違いない。日本が生んだゲームのなかでも、マリオブランドは別格だからだ。スーパーマリオシリーズは全世界で累計3億本以上を売り上げ、16年12月に配信が始まったスマホアプリ「スーパーマリオ ラン」も全世界で3億ダウンロードを突破。19年9月にリリースされた「マリオカート ツアー」は、公開1週間で9000万ダウンロードを超す圧巻の初動を記録した。マリオになってサーキットを駆け回りたい、ヨッシーに乗って冒険したいと願う人口は、それこそ、この地球上に億単位でいる。