※日経トレンディ 2019年12月号の記事を再構成

日経トレンディと日経クロストレンドが発表した「2019年ヒット商品ベスト30」25位に「液体ミルク」が選ばれた。国内メーカーの製造販売解禁で、市場の垂直立ち上げに成功。いち早く発売した江崎グリコは、当初4カ月で予想の3倍の売れ行きだった。

(左)江崎グリコの「アイクレオ 赤ちゃんミルク」は、3~7月に予想の3倍売れた(右)「明治 ほほえみ らくらくミルク」は、8~9月のシェア6割
(左)江崎グリコの「アイクレオ 赤ちゃんミルク」は、3~7月に予想の3倍売れた(右)「明治 ほほえみ らくらくミルク」は、8~9月のシェア6割

【25位】液体ミルク

「注ぐだけ乳児ミルク」が好スタート
授乳の悩みを減らし災害対策も進化

 容器から哺乳瓶に移すだけで、授乳準備完了。海外で普及する乳児用液体ミルクがついに日本で解禁された。2018年の省令改正後に名乗りを上げたメーカーは、業界最大手の明治と5番手の江崎グリコだ。

 省令改正を待たずに開発に着手していた江崎グリコの「アイクレオ 赤ちゃんミルク」は、一番乗りの3月上旬発売。最初の4カ月余りで予想の3倍売るというスタートダッシュに成功した。4月末発売の「明治 ほほえみ らくらくミルク」も、「予想より販売好調。8~9月にシェア6割を取った」(明治)。雪印メグミルクも参入を表明し、一気に市場が立ち上がった。江崎グリコによると、「外出時の授乳に関する心配事が減った」という声が7割以上。育児負担の軽減に貢献した。

 18年の災害時には、海外から支援物質として届いた液体ミルクの取り扱いについて混乱が生じ、活用されなかった事態が起きたが、国内メーカー商品が出たことで状況は改善。「把握しているだけで40以上」(明治)の自治体が備蓄などをしており、災害大国・日本の必需品として早くも市民権を獲得した。

9月に台風15号による被害が出た際に、千葉県の各市に江崎グリコが商品を発送
9月に台風15号による被害が出た際に、千葉県の各市に江崎グリコが商品を発送
3月の発売時に江崎グリコが行った体験会の様子
3月の発売時に江崎グリコが行った体験会の様子
明治は8~9月に、東京・新宿と板橋の防災イベントでサンプリングなどを実施
明治は8~9月に、東京・新宿と板橋の防災イベントでサンプリングなどを実施
イオンなどのスーパー、コンビニ、サービスエリアなどで販売
イオンなどのスーパー、コンビニ、サービスエリアなどで販売

(写真/共同通信)