※日経トレンディ 2019年12月号の記事を再構成

日経トレンディと日経クロストレンドが発表した「2019年ヒット商品ベスト30」18位にローソンの「悪魔のおにぎり」が選ばれた。「健康志向」の真逆を行く高カロリーおにぎりが、王者・ツナマヨを捉え、累計5600万個超とバカ売れ。関連商品も多数登場した。

【18位】悪魔のおにぎり

トレンド逆行の高カロリー食に脚光
“魅惑的”な味で累計5600万個

 ここ最近の食品ヒットの鉄則「健康志向」の真逆を行った異端のおにぎりが、主役に躍り出た。ローソンの「悪魔のおにぎり」は、天かす、天つゆを使ったカロリー、脂質、糖質の固まりだ。これが人々の眠っていた欲望を揺り起こし、発売から13日で累計265万個を販売。20年間不動のトップだった王者・ツナマヨを抜き去った。

 今年4月からは、期間限定のフレーバーも次々発売。四川風担々麺味やお好み焼き味、うなぎのタレ味など斬新な味付けを連発して話題を集め、シリーズ累計の販売数は9月末時点で5600万個を突破した。

 もともとは南極観測隊が夜食として食べていたもので、18年6月にテレビで紹介され、SNSなどで話題となった。いち早くトレンドを捉えたローソンは異例のスピードで商品化を進め、10月には販売を開始。インパクトあるネーミングと病み付きになる味が消費者の心をつかみ、リピーターを多く獲得した。

 つい食べ過ぎてしまう中毒性のある味を「悪魔」と表現する動きは、他社にも拡大。新たな“殺し文句”としても有効だった。

「病み付きになる味」のテーマは変えず、定番品とは異なる味も販売
「病み付きになる味」のテーマは変えず、定番品とは異なる味も販売
人気は衰えず、棚の中でも目に付きやすい場所に並ぶ
人気は衰えず、棚の中でも目に付きやすい場所に並ぶ
■20年間トップのツナマヨを抜いた
■20年間トップのツナマヨを抜いた
注)ローソン調べによる販売個数の推移
おにぎり以外も増殖中
おにぎり以外も増殖中
ローソンでは、おにぎり以外の「悪魔」商品も展開。「からあげクン」とのコラボが特に人気だったという。他社からも「悪魔」をイメージさせる商品が続々登場した

(写真/古立康三)