※日経トレンディ 2019年12月号の記事を再構成

日経トレンディと日経クロストレンドが発表した「2019年ヒット商品ベスト30」10位に「ハンディーファン」が選ばれた。スマホを離さない若者のもう片方の手を占拠し、人気モデルは90万台を出荷。“持ち運べる扇風機”が夏の定番ファッションになった。

フランフラン(右)と小泉成器(左)のハンディーファン。風量はフランフランが5段階、小泉成器が3段階で調節できる
フランフラン(右)と小泉成器(左)のハンディーファン。風量はフランフランが5段階、小泉成器が3段階で調節できる

【10位】ハンディーファン

フランフランで圧巻の前年比800%超
まさかの夏の定番ファッションに昇格

 5月には北海道で史上初となる39.5℃を観測し、東京都心では最低気温25℃以上の連続日数が歴代2位を記録した2019年の夏。歩きながらでもスマホを握り締めて離さない若者のもう片方の手を占拠したのが「ハンディーファン」だった。

 18年から力を入れていたフランフランの「フレ 2WAY ハンディファン」は、6色で約90万台を出荷。「18年は商品の供給が一時、間に合わないほどの人気になったが、19年はそれをさらに大きく上回る前年比約823%の販売を記録した」(フランフラン)という。

 10代向けのマーケティングなどを手掛けるAMFが発表した19年上半期の「JC・JK流行語大賞」のモノ部門1位には「ハンディファン」がランクイン。アーティストやキャラクターなどとコラボレーションした商品が店頭に並び、若い女性はインスタグラムなどのSNSにハンディーファンの写真を相次いで投稿。単なる猛暑対策だけでなく、なぜか新たなファッションアイテムとしてもすっかり定着した。

 多機能化も人気を後押し。19年2月に発売された「ダブルファン」(スパイス)は2つのファンを採用した首掛けタイプ。もはや“ハンディー”ですらなくなり、両手を使ってスマホの操作や料理ができることが受け、約60万個を出荷した。ダブルファンを全店で約3万個売り切ったロフトも「3000円程度の商品でここまで売れるものは過去にほとんど無い」と舌を巻く。ファン部分を取り外すとスマホのモバイルバッテリーとしても使えるニトリの商品も「1年通して使える」とSNSで話題となり、想定の5倍以上を販売した。

 家電量販店や雑貨店はメインフロアに数十台のハンディーファンを並べたコーナーを設置。多くの人が吟味して買い求めるなど、新たな季節商品としての地位を確立した。

持ち歩き用だけでなく、自宅用、会社用など複数購入する人も多い
持ち歩き用だけでなく、自宅用、会社用など複数購入する人も多い
■2018年は人気で一時品薄に
■2018年は人気で一時品薄に
フランフランは、18年のピーク(7月)の6倍以上を19年8月に販売。前年比は約823%に
フランフランは6色を展開
フランフランは6色を展開
花王の汗拭きシート「ビオレ 冷シート」と一緒に使うコラボ企画も行った
花王の汗拭きシート「ビオレ 冷シート」と一緒に使うコラボ企画も行った
スマホバッテリーになるなど多機能化した製品も人気
スマホバッテリーになるなど多機能化した製品も人気
ニトリの商品は本体部分をモバイルバッテリーとして使える
ニトリの商品は本体部分をモバイルバッテリーとして使える
ロフトで最も売れた
ロフトで最も売れた
両手がフリーになる、首掛けスタイルの「ダブルファン」も人気に