アスクルは2019年10月19日から4日間、BA-TSU ART GALLERY(東京・渋谷)で「暮らしになじむLOHACO展 2019」を開催した。今回は「サステナブル」をテーマに掲げ、45社が52点の新商品を発表。世界的にプラスチックごみによる海洋汚染が問題となる中、LOHACO事業を担当する木村美代子COO兼CMOにサステナブルな商品開発の実際を聞いた。
アスクル 取締役BtoCカンパニーCOO(最高執行責任者)兼CMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)
LOHACO展は例年、「暮らしになじむデザイン」を掲げてきましたが、5回目の今回は初めて「サステナブル」も加えました。その理由は何ですか?
18年に4回目のLOHACO展を開催した後、ウェブサイトの使い勝手などを聞くためユーザーインタビューを実施しました。そのとき、LOHACO展の商品についても質問すると「デザインがいい」という声が多かった一方で、「デザインだけではもの足りない」との声がありました。たった1人の意見でしたが、とてもショックに感じました。では、デザインに加えて何が必要なのか。社内の若手女性社員に新たなテーマ設定を課題として出したところ、「サステナブル」というキーワードが出てきました。
今回、テーマ設定の担当者として若手女性社員を指名したのは、多様な価値観を持ちたかったからです。これからのマーケットを支える若い人の意見を重視したいと思いました。そんな彼女たちがSNSなどで調べると、若い人に人気の芸能人や活動家が環境問題について発言しており、こうした分野に若い人の関心が高いことが分かったのです。サステナブルと言うと固いイメージがあり、若い人と無縁に思われがちですが、これからの時代を生きる若い人のほうがむしろ切実な課題として捉えていました。そこでサステナブルをテーマに加えたらどうか、と出品するメーカーに提案したのです。
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