シアトルに拠点を置く急成長中のスタートアップに焦点を当てる本連載。前回に続き、3Dプリンター開発のグローフォージを取り上げる。ダン・シャピロCEO(最高経営責任者)に今後の戦略を聞いた。

グローフォージのCEO、ダン・シャピロ氏と同社の3Dレーザープリンターで制作した室内ランプ
グローフォージのCEO、ダン・シャピロ氏と同社の3Dレーザープリンターで制作した室内ランプ

 グローフォージのCEO、ダン・シャピロ氏は、マイクロソフトでエンジニアとしての実績を残した。その後も広告プラットフォームやオンラインショッピングなどの分野で次々に事業を立ち上げ、そのうちの1つはグーグルに売却するという華々しい経歴を持つ。そんな彼がなぜ今、3Dプリンターなのか。起業のきっかけや今後の戦略を聞いた。

前編(第5回)はこちらへ。

3Dプリンターに着目した理由は?

シャピロ氏 グローフォージの前は、ロボット・タートルズという幼児向けにコーディングを教えるボードゲームを作る事業を手掛けていました。ボードゲームに使う駒のプロトタイプを作りたいと思って、3Dプリンターを買いました。しかし、動作がスローで、使いこなすのが難しく、きれいなものが作れませんでした。品質を求めた結果、レーザーカッターを使うことにしました。

 調べてみると、3Dプリンターは主にエンジニアが、レーザーカッターはデザイナーやアーティスト、中小企業のオーナーやプロトタイプを作っている起業家など、モノ作りに携わるいろいろな人が様々な用途で使っていることが分かりました。ただ、「メーカーズスペース」(コミュニティー型の特殊工具共有スペース)のようなところでレーザーカッターを借りるには、1分間3ドルとかなりの費用になるのです。

 そこで、誰もがもっと手軽に使えて美しいものが作れる安価な3Dプリンターを作ったら、世界中にどれだけクリエイターが増えるだろう、と考えたのです。自分は子供のころから何かを作ることに熱中するタイプで、今でもそれは変わりません。もっと使いやすい3Dプリンターを作れば、自分で何かを作る楽しみを見いだせる人が増えるのではないかと思い、まずはクラウドファンディングで世の中の反応を確かめたのです。

同社の3D レーザープリンターのヘッド部分、レーザーでカットしている瞬間
同社の3D レーザープリンターのヘッド部分、レーザーでカットしている瞬間
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