シアトルを拠点に置く急成長中のスタートアップに焦点を当て、その企業の特徴を紹介しつつ、経営者にインタビューする。前編(第1回)は、ソフトウエアを開発するデベロッパーや企業向けに、本人認証技術を提供するオース・ゼロ(Auth0)について解説。後編(第2回)でユーヘニオ・ペースCEOに話を聞いた。

 アマゾンやマイクロソフト、スターバックスやボーイングのお膝元として、日本企業からの注目が高まる米シアトル。ここには大学や企業からスピンアウトして、AI(人工知能)やクラウド・コンピューティング関連のスタートアップを立ち上げるエコシステムが育っている。

 デジタルプロダクトには欠かせない「ID」と「パスワード」の入力から始まる本人認証。IDaaS (Identity-as-a-service、アイダース)と呼ばれるクラウド上のアイデンティティーやアクセスを管理するサービスの市場は、拡大し続けている。2019年のIDaaS市場規模はおよそ25億ドル(約2725億円)程度だが、次の5年間で約65億ドル(約7085億円)になると予想されている(Businesswire)。その背景には、ITインフラ環境の激しい変化に併せて、不正アクセスなどのリスクが急速に高まっていることがある。また最近のクラウド化、モバイル化は本人認証の仕組みを複雑化させている。

 今回紹介するシアトルのスタートアップ企業のオース・ゼロ(Auth0)は、13年にシアトルで起業。シングル・サイン・オンや2ファクター認証など様々なフォーマットや、パスワードが不法獲得(ブリーチ)された際のアラートシステムなど、本人認証に必要なすべてを数行のコードに落としこむことに成功し、ソフトウエアデベロッパー向けにキット化して提供している。ソフトウエアデベロッパーが簡単に導入できるようシンプルな本人認証のプロダクトを提供しながら、顧客に代わって24時間年中無休でアクセスマネジメントを支援しているところが強み。世界各国のユーザーによる毎月25億件を超えるログインを守り続けているという。

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