再開発によって大変貌を遂げようとしている渋谷に、2019年11月22日新生・渋谷パルコがオープンした。コンセプトは、『世界へ発信する唯一無二の“次世代型商業施設”』。同社執行役で渋谷店店長を務める柏本高志氏にその全貌を聞いた。
毎日多くの人でにぎわう渋谷。この街で今、「100年に1度」といわれる大規模な再開発が進んでいる。東急、JR東日本、東京地下鉄が協業した「渋谷スクランブルスクエア」、約3年3カ月ぶりに再開業した「渋谷パルコ」など、相次いで大型商業施設がオープンした。本特集では、再開発で渋谷はどう変貌を遂げるのか解き明かす。
「池袋パルコをオープンして50年。パルコの第2章が始まる」――。2019年11月22日に再開業した渋谷パルコのお披露目で、パルコの牧山浩三社長は自信を見せた。
新生渋谷パルコは、ファッションや飲食など193のテナントで構成され、ファッション(衣料品、雑貨、化粧品など)が5割を占める。「ノンエイジ」「ジェンダーレス」「コスモポリタン」がキーワードで、「さまざまな人のサードプレイス(第3の居場所)を目指す」(牧山氏)という。年間テナント取扱高目標は、約200億円。
その渋谷パルコの再開業を指揮したのが、同社渋谷店店長の柏本高志氏だ。同氏は3年前に一時閉店した際にも店長を務めるなど、長年渋谷パルコに携わってきた人物だ。
「渋谷パルコはコンセプトを大きく変えた。原点を進化させ、次の50年を作るブランドの象徴となる店舗にしたい」と柏本氏は話す。パルコの原点にある、インキュベーション、街づくり、情報発信という3つの柱は変わらず、時代の変化を捉えさらに進化させた店舗を作りあげた。
3つの渋谷パルコ“らしさ”
柏本氏は渋谷パルコを再開発する上で大切にしたことが「3つある」と話す。1つ目は、「買わなくても楽しめる店舗づくり」だ。
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