スポーツテックはスポーツの舞台裏、スタジアムの運営にも広がっている。サッカーJリーグの名古屋グランパスエイトはスタジアムの入場者を把握するため、カメラとAIによる顔認証を導入し、性別や年齢などの属性データを取得。これを分析すると担当者も驚く効果が見えてきた。

グランパスの本拠地、豊田スタジアム。4万5000人を収容できる
グランパスの本拠地、豊田スタジアム。4万5000人を収容できる

 2019年4月20日、Jリーグ・名古屋グランパスエイト(以下、グランパス)の本拠地、豊田スタジアム(愛知県豊田市)には、ジュビロ磐田との試合が開催された。キックオフは14時だが、熱心な観客が11時30分ごろには早くも入場し始めていた。チームの熱戦に胸を膨らませて先を急ぐファンの多くは、入場ゲートにあるテントの支柱に設置された小さなカメラが設置に気づかなかっただろう。

 この日、グランパスは入場者の性別、年齢などの属性を顔認証AIにより取得する実証実験を行った。これまでに、もう1つの本拠地であるパロマ瑞穂スタジアム(名古屋市)で2回実施しており、今回が3回目。同実験は、AIベンチャーのテクムズ(名古屋市)が開発したAI顔認証システム「顔パス」を使用したもので、顔の画像から、それぞれの年齢、性別のほか、表情(Anger、Happiness、Neutral、Sadness、Supriseの5種)などの属性データを取得する。

 入場者は、ゲートでチケットを提示したり、手荷物検査を受けたりするためわずかな時間立ち止まる。その間にカメラは顔を撮影し、AIが顔の映像から属性を取得する。

豊田スタジアムの入場ゲートにカメラを設置。入場者を撮影し、顔認証の実証実験を行った。テント支柱の〇印内にカメラがある
豊田スタジアムの入場ゲートにカメラを設置。入場者を撮影し、顔認証の実証実験を行った。テント支柱の〇印内にカメラがある
入場者とスタッフで混雑するゲートの様子
入場者とスタッフで混雑するゲートの様子
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