タイトーは、往年のアーケードゲームきょう体を3/4サイズの家庭用ゲームきょう体として再現した、米Tastemakersの「ARCADE1UP」シリーズを国内で販売している。第1弾『スペースインベーダー』は2018年12月に発売され人気を呼んだ。その新製品を展示するとともに、レトロゲームの魅力を語るイベントを行った。
「ARCADE1UPステージ 今こそレトロゲーム」と題したトークイベントに登壇したのは、ARCADE1UPシリーズを企画・製造するTastemakersのスコット・バックラック社長、タイトーの山田哲社長、スペースインベーダーの開発者であるタイトーの西角友宏顧問だ。
スペースインベーダーが大ヒットした理由について西角氏は「シューティングゲームはすでにあったが、スペースインベーダーのように集団で攻めてくる敵と戦うものはなく、そこが若者の心を掴んだ。操作がシンプルで分かりやすく、誰もが楽しめることからブームが広がった」と分析した。
山田氏も当時心を掴まれた若者の一人で、「隣でプレーしているうまい人に負けまいとずいぶんお金をつぎ込んだ」(山田氏)という。
開発者の西角氏の隣に座れて光栄だというバックラック氏は「子どものころ、初めてスペースインベーダーに触れて衝撃をうけた。誰もが直感的にプレーできるシンプルなゲーム性が、40年以上経った今でも人気を集め続ける理由ではないか」と述べた。
レトロゲームがブームになっている背景には懐かしさだけでなく「最近のゲームは激しくて始めにくい、あるいは子どもに自分が遊んだゲームを伝えたいという思いがあるのではないか」(西角氏)という。山田氏は「スマホゲームとは違う楽しさが再認識されているのではないか。一過性のブームに終わらないように、シンプルなゲーム性の面白さを伝え、一つのカテゴリーとしていきたい」と述べた。
ステージの終わりには、「実は下手なんです」という西角氏がARCADE1UPのスペースインベーダーを実際にプレーした。スティックやボタンの感触が当時のものをよく再現していると、終始笑顔だった。
卓上型の新モデルを発売
タイトーブースには、ARCADE1UPシリーズのスペースインベーダーや『パックマン』『ギャラガ』、新製品の『バーガータイム』などを試遊できるスペースを用意。2019年冬発売予定の省スペース型きょう体「カウンターケード」のスペースインベーダーも展示している。机の上に置けるサイズで重さは5㎏だ。
そのほか参考出展として。壁掛け型きょう体「ウォールケード」と、テーブル型きょう体「テーブル」のスペースインベーダーも展示している。テーブルは標準サイズのものと、一回り小型のものの2種類ある。
(文・写真/湯浅英夫)
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