東京ゲームショウ2019の最終日にあたる9月15日15時からは、ファミリーゲームパーク(入場できるのは中学生以下とその同伴保護者のみ)で、『てれびげーむマガジン』(KADOKAWA)の編集者で、ゲーム実況が人気のさなぴー氏と、午前中に決勝大会が開催された日本ゲーム大賞「U18部門」の金賞、銀賞、銅賞の受賞者によるゲームの実演と解説のイベントが開催された。
東京ゲームショウのファミリーゲームパークでは、さなぴー氏が日本ゲーム大賞「U18部門」の受賞作品を紹介するイベントが開催された。会場は親子連れで満席の状態。そんな中、さなぴー氏は各ゲームのクオリティーの高さに驚きながら、子供たちにゲームの魅力を分かりやすく解説していた。「どのゲームも18歳以下の子供が作ったと考えると衝撃」とさなぴー氏。
「金賞」に選ばれた神奈川県横浜市立美しが丘小学校の池上颯人氏の作品「手裏剣 Jump」については、「主人公は忍者のボク。普通のアクションゲームにはジャンプボタンがあるが、このゲームには手裏剣を投げるボタンしかなく、敵に投げた手裏剣が戻ってくるとジャンプできる。なかなか思いつける設定ではなく、ほかのアクションゲームとは一線を画している」。
「銀賞」に選ばれた函館ラ・サール高等学校の松田活氏の作品「Overturn」については、「スマートフォンで遊べるパズルゲームで、壁伝いに三角形の形をした主人公をゴールまで連れて行くことを考える。自分の考えが合っていたときは、本当に気持ちがいい」。
「銅賞」に選ばれたのは、N高等学校の梅村時空氏の作品「朝を知らぬ星」については、「朝が来なくなった都市で主人公がその謎を解くRPG。画面がきれいで世界観がしっかりしている」と、それそれの魅力を解説した。
さなぴー氏はゲームをプレーしながら、受賞者たちに開発での苦労や工夫した点について尋ね、小学生や高校生とは思えないプロ意識の高さに驚いていた(銀賞受賞者の松田氏は帰りの飛行機の都合で早退した)。
さなぴー氏が会場の子供たちにプログラムを作った経験があるかを尋ねたところ、実に10人以上が手を上げるなど、子供たちの世界でプログラミングへの関心が高まっていることが改めて分かった。ちなみにファミリーゲームパーク内にある「U18部門」の決勝進出者たちのゲームを試遊するコーナーにも多くの子どもたちが集まっていた。
イベントの見学者たちの中から来年の日本ゲーム大賞「U18部門」への挑戦者が現れることを期待したい。来年の日本ゲーム大賞「U18部門」の募集概要などは今年11月頃から順次公開される予定だ。
(文・写真/水野孝彦)