9月14日、東京ゲームショウ「e-Sports X Blueステージ」で「鉄拳プロチャンピオンシップ 日本代表決定戦 2019」が開催された。本大会は『鉄拳7』のプロライセンス保持者11人が一堂に会し、12月に開催予定の「第11回 eスポーツ ワールドチャンピオンシップ」の日本代表の座をかけて戦った。もちろん、大会としての規模も大きく、賞金総額は300万円となっている。
大会は当日行われた予選と、予選を勝ち抜いた6人によるトーナメント戦が行われた。予選はすべての選手が一定数の試合を行うトーナメント方式であるスイスドロー方式を採用。ポイント取得上位6名が決勝へ進出する。
決勝大会は、2回負けたら敗退が決まるダブルエリミネーションのトーナメントを採用。ルーザーズの1、2回戦は2本先取のBO3、以降のファイナルは3本先取のBO5で行われた。なお、トーナメントでは予選上位2名のみがウィナーズサイドに振り分けられ、3~6位の選手はルーザーズサイドでの参戦となり、3~6位の選手は、1回負けてしまうと、その時点で敗退となる。
決勝大会はルーザーズサイドから開始。ルーザーズ1回戦1試合目は、ノロマ選手対ダブル選手の対決。終始勝利を先行させていたダブル選手が2勝1敗で勝利を収めた。
ルーザーズ1回戦2試合目は、ノビ選手対チクリン選手。何度も直接対決をしている2人だが、最近はノビ選手が連勝中だ。ただ、チクリン選手は鉄拳ワールドツアーのポイント3位と日本人選手最高位であり、実力の高さは折り紙付き。試合は、選手間の相性の良さとシーズン3によって強化弱体化の明暗が出たキャラの違いも影響したのだろう、ノビ選手のドラグノフがチクリンのギースを破った。
ルーザーズ2回戦は、ノビ選手対ダブル選手。ダブル選手が得意な岩山ステージが選ばれる運の良さをみせ、ノビ選手を圧倒。2戦目はノビ選手のステージセレクトで無限ステージを選び、今度はダブル選手を圧倒する。3戦目はダブル選手が再び岩山ステージを選ぶが、2戦目で調子を取り戻したノビ選手の前に破れた。しかし、ダブル選手は、勝敗に関係なくボーナスがもらえるRAGE KOでの勝利を2回行うなど、抑えるところは抑えたのはさすがだ。
3試合目はいよいよウィナーズサイドのファイナル。タケ。選手と加齢選手の対戦だ。勝利すれば2位以上が確定する。加齢選手は同キャラ対戦を嫌い、メインキャラクターの一美ではなく、セカンドキャラのラッキークロエを選択。1勝2敗と後がなくなったところ、サードキャラのレイ・ウーロンを選択し、レイ独特の多彩な技を繰り出し、タケ。選手を翻弄。勝負は2勝2敗のタイに。フルセットフルラウンドまで持ち込む接戦のすえ、防御のうまさをみせたタケ。選手がグランドファイナルへとコマを進めた。
ルーザーズファイナルは、ウィーナーズファイナルで敗北したばかりの加齢選手とウィナーズサイドを勝ち上がってきたノビ選手との対戦。加齢選手はメインキャラの一美を使うが、ノビ選手のドラグノフの前に砕け散った。
グランドファイナルは、タケ。選手とノビ選手という奇しくもTEAM YAMASA同士の対決となった。タケ。選手は壁なしの無限ステージが、ノビ選手は狭い壁ありステージが使用キャラクターに有利に働くため、試合ごとにお互いが有利になるステージを選択する展開に。有利なステージでそれぞれが勝利したためシーソーゲームとなった。
結局は、1本目のランダム選択によるステージ選択で、壁ありステージが選ばれ、その利を生かしたノビ選手が3本先取して勝利を収めた。これで、ウィナーズサイドにいたタケ。選手もルーザーズ落ちとなり、いわゆるリセット状態に。次の試合で勝利したほうが優勝となる。
2戦目は同様のステージの有利不利による展開が続くが、1度タケ。選手が不利なステージで勝利を収めたことで一気に有利に。タケ。選手は最後のステージ選択の権利を獲たが、ここではあえて無限ステージを選ばず、かつて得意としていた狭い壁ありステージを選び、優勝を決めた。
表彰式では、優勝したタケ。選手に優勝賞金150万円に加え、「第11回 eスポーツ ワールドチャンピオンシップ」の日本代表選手としての目録がJeSUの岡村会長から手渡された。さらに9月22日にTFT HALL1000にて開催されるプロライセンス発行大会である「MASTERCUP TRY TOKYO 2019」や10月26、27日にバンダイナムコ未来研究所で行われる鉄拳ワールドツアー2019の東京ラウンド「TOKYO TEKKEN MASTERS 2019」も告知された。
(文/岡安学、写真・志田彩香)
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