千葉・幕張メッセで2019年9月12日、世界最大級のゲーム・コンテンツ見本市「東京ゲームショウ2019」(主催:一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会、共催:日経BP社)が幕を開けた。今回は、20年春に商用サービスが始まる次世代通信規格「5G」などがテーマとなっている。
東京ゲームショウ2019の開会に先立って開かれたオープニングセレモニーでは、CESA(一般社団法人 コンピュータエンターテインメント協会)会長の早川英樹氏、日経BP社長の吉田直人氏、経済産業省大臣官房審議官IT戦略担当の小笠原陽一氏、JAPAN国際コンテンツフェスティバル実行委員会副委員長の迫本淳一氏が登壇した。
CESAの早川会長は「5Gの時代になれば同時多接続が可能になり、プレーヤー同士のコミュニケーションがさらに強まる。新しいゲームの楽しみ方が生まれる」と、次世代通信に期待を寄せる。「5Gの速度を生かしてeスポーツの大会や各ブースのイベントをライブ配信し、会場の熱気を世界に伝えたい」と早川会長。
「TGS2019には世界40の国と地域から655の企業が参加した」と日経BPの吉田社長。「日経BPとしても、グローバル化に向けて欧米、ロシア、東南アジアなどのゲーム関連イベントなどに社員を派遣し、参加を働きかけてきた。その結果、初めてTGSに参加する国も5カ国ある。こうしたつながりを深くしていきたい」と述べた。
吉田社長によれば「TGS2019ではBtoBの機能も強化している」とのこと。「出店者同士が実際に会ってビジネスを進めてもらうための『ビジネス・マッチング・システム』を大幅にリニューアルした。システム側からマッチング相手をリコメンドする機能を搭載したことで、すでに幾つものマッチングが成立している」と吉田社長は明かした。「日経ビジネス」「日経エンタテインメント!」「日経クロストレンド」「日経クロステック」などのメディアで取り上げることでTGSを盛り上げたいとも語っている。
ゲームをはじめとするデジタルコンテンツ市場については、経産省も注目している。同省の大臣官房審議官・小笠原陽一IT戦略担当は「5Gによる通信環境の大幅な変化、4K、8K、VR(仮想現実)といった映像技術の飛躍的な進歩により、ゲームを取り巻く環境は大きく変化している。特に世界的ムーブメントになりつつあるeスポーツはソフト、ハード、そして運営まで含めた大きな市場になっており、海外展開も期待できる」と話した。
出店者数、参加国数などで過去最大規模となったTGS2019は、12~13日のビジネスデイ、14~15日の一般公開日を合わせて25万人以上の来場者を見込む。
(文/堀井塚高、写真/木村輝)
関連リンク
東京ゲームショウ2019特設サイト
東京ゲームショウ2019公式サイト

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