重要な素材選び、機能性よりデザイン性
生地にこだわる傾向は、近年のレースクイーン衣装もコンパニオン衣装も同様だ。ただコンパニオン衣装の場合は室内で着用することもあり、より発色や質感への要望が強い。
クライアントからデザインのOKが出て(※関連記事「コンパニオン潮流:衣装に秘められたものづくりの魂 デザイン編」)、実際にモデルがサンプルを着てみると、布見本で選んだ生地でも動きづらかったり暑かったりすることもある。モデルから指摘があれば、クライアントを加えて話し合う。
「例えば、通気性や伸縮性など機能性のある生地では、出したい色味が出せないこともある。そういったメリットとデメリットをきちんと説明したうえで、モデルとクライアントが話し合いで最終的に決めるが、機能性よりもデザイン性を選ぶ企業が多い」(中島氏)。ゲームの祭典という晴れ舞台だけに、見た目が重視される傾向にあるようだ。
中島氏は、コンパニオン衣装を制作するうえで注意している点があるという。「衣装の露出などデリケートな部分には気をつかう。露出を多くしたいという企業もあれば、なるべく出したくないというところもあり、特にゲームショウなど子供も来場するイベントでは控えめにしたい企業が多いようだ」と、指摘する。
次回はコンパニオン衣装の製作会社がどのように選定されるかについて聞く。