来年35周年を迎える「三國志」シリーズから、4年ぶりの新作『三國志14』が東京ゲームショウで世界初の試遊可能な状態で出展された。過去さまざまなシステムや戦闘モードが採用されてきたが、本作は初期の「シンプルに国盗りを楽しむ」点を重視したタイトルになっている。

『三國志14』メインビジュアル イラスト/日田慶治
『三國志14』メインビジュアル イラスト/日田慶治

発売日が2020年1月16日に決定

 東京ゲームショウのビジネスデイ初日(9月12日)、コーエーテクモブースでは『三國志14』のステージイベントが開催された。シリーズの生みの親であるシブサワ・コウ氏と、本作のプロデューサー越後谷和広氏が登壇。「今冬発売」と言われていた『三國志14』の発売日が2020年1月16日になったとシブサワ・コウ氏が発表した。

 「三國志」シリーズは舞台となっている中国本土でも人気を博しており、最新作『三國志14』を正式に発表したのは中国のオンライン配信番組だった。「690万人以上がアクセスし、生配信を見てくれた。応援コメントもたくさんいただいた」とシブサワ・コウ氏が明かした。

 ステージイベントでは、越後谷和広氏がPC版の実機プレーを披露。「土地を制するものが天下を制す」がコンセプトの本作は、マップに表示される一つひとつの「土地」が戦略単位になっている。自分の土地は守りながら、敵地を攻め崩して勢力を広げていく。その際、自陣と敵陣はそれぞれ異なる色で塗りつぶされているため、戦況を一目で把握できるのが特徴だ。

 この色を塗り広げる表現は、「三國志と言えば、土地を奪い合うのが醍醐味」と語る越後谷プロデューサーがこだわった部分。初代『三國志』の「シンプルに国盗りを楽しむ」という魅力を、最新の技術で蘇らせたのが『三國志14』なのだ。PC版ではマウスをスクロールすることでカメラのズームイン・アウトを切り替えられるので、画面を引いて戦略を練ることも、アップにして前線の臨場感を味わうこともできる。

画面いっぱいに広がる青い土地が自陣(曹操軍)
画面いっぱいに広がる青い土地が自陣(曹操軍)
カメラをアップにしていくと、前線で戦う兵の様子を見ることができる
カメラをアップにしていくと、前線で戦う兵の様子を見ることができる

試遊は10分のタイムトライアル

 試遊版は、曹操軍となって呂布が支配する濮陽(ぼくよう)を10分以内に攻め落とすタイムトライアル。制限時間の10分はあくまでもプレーヤーの操作時間なので、チュートリアルや武将たちが戦闘している時間は含まれない。試遊時間としては15~20分程度のボリュームになっている。

 攻略の難易度は初級~中級程度とのことだが、10分という制約がついた途端に難しくなる。「三國志」シリーズに限った話ではないが、呂布がとにかく強いのだ。「(呂布は)強いです。止まらない。その分頭に血が上りやすいので、そのまま突っ走っていってしまう可能性もある」と越後谷プロデューサー。実機プレー中も「勝つつもりだったんですが、なかなか難しいですね」と苦戦。最終的には部隊が次々と壊滅させられてしまい、苦笑いするシーンもあった。

試遊版をプレー。正面から攻め込んだ結果、あえなく敗退。「主力部隊を濮陽に出陣させつつも、別部隊でうまく呂布の裏をかくことが重要」だと案内役の夏侯惇に助言をもらった
試遊版をプレー。正面から攻め込んだ結果、あえなく敗退。「主力部隊を濮陽に出陣させつつも、別部隊でうまく呂布の裏をかくことが重要」だと案内役の夏侯惇に助言をもらった

 今回の試遊版では戦闘以外のコマンドは使えないので、自陣の色(土地)を塗り広げていくことに集中できる。マップの構成はシンプルだが、「三國志」シリーズが初めてという人は公式Twitterでも配布されている指南書に目を通しておくといいだろう。

指南書は各試遊台にも置かれている
指南書は各試遊台にも置かれている

 試遊台はPC(Windows)が3台。混み具合によっては最大4台にまで増える可能性があるという。ビジネスデイ初日は開場後すぐに5~6人が並び、30分待ちとなった。

 『三國志14』の試遊台はコーエーテクモの隣に位置するデルのブースにも展示されている。タイミングによってはこちらの方がスムーズに試遊できることがあるので、合わせてチェックしてみてほしい。

ビジネスデイ初日(9月12日)開場後すぐの様子
ビジネスデイ初日(9月12日)開場後すぐの様子
試遊すると『三國志14』オリジナル缶バッジがもらえる。デザインは全7種で、選ぶことはできない。無くなり次第配布終了
試遊すると『三國志14』オリジナル缶バッジがもらえる。デザインは全7種で、選ぶことはできない。無くなり次第配布終了

(文・写真/大吉紗央里)

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