「esports 銀座 school」の教育方針とは?

 20年4月に開校が予定されている、esports 銀座 schoolの校長に就任したのは、音楽ゲームの「BEMANI」シリーズをはじめ、長年ゲーム開発に従事した経験を持つ大田良彦氏だ。大田氏によると、同校は「まず第一に、日本のトレンドが集まる銀座のブランド力を生かし、eスポーツのさらなる成長・イメージアップを目指すこと。次に、エンターテインメント企業が運営する学校らしく授業を面白くすること。そして、生徒第一主義による運営を行っていきたい」という3つのコンセプトがあることを説明した。

 さらに同校は、全日制による通年教育のほか、「塾方式での夜間授業も行い、プロゲーマーを目指すかどうか悩んでいる方が、まずは何を学べばいいのか、10代の前半から社会人の方まで学べる環境を作っていきたい」(大田氏)とのこと。しかも、施設はすべてバリアフリーになっているそうなので、「車いすの方にもぜひ来ていただきたいですし、さまざまな方が学びに来る場にしていきたいですね」(同氏)と、バリアフリーならではの強みを生かしていく考えも明らかにした。

『esports 銀座 school』の校長を務めるのは、「BEMANI」シリーズの開発を手掛けたことでも知られる大田良彦氏であることも明らかになった(※左から2人目が大田氏)
『esports 銀座 school』の校長を務めるのは、「BEMANI」シリーズの開発を手掛けたことでも知られる大田良彦氏であることも明らかになった(※左から2人目が大田氏)

 また、大田氏とともに登壇した現役および元プロゲーマーからは、現在の日本におけるeスポーツの問題点として、「選手の引退後のキャリアプランが定まっていない」「ただゲームがうまいだけでは稼げないので、どうやって稼いでいくのかが不安」との指摘があった。ほかにも、「交渉力と英語力が欲しい。世界と戦う以上、英語の情報収集力が求められている」「ゲームのうまさだけでなく、(配信を見てくれた人に対して)ゲーム自体の訴求力を向上させられるスキルを身に着けたい」、さらにはは「日本人が世界大会で実力を発揮できなかった時の要因として、本番で普段の力が発揮できないメンタルの問題と、オフライン会場(対戦相手と同一会場での試合)に場慣れしていないことによる経験不足がある。日本にもオフライン会場がもっとできる環境が欲しい」などといった課題を挙げる人もいた。

 これらの指摘に対し、大田氏は「単にゲームがうまいだけでは、プロゲーマーとしてずっと続けられないという認識は我々も持っています。例えば配信・実況者になったりですとか、さまざまな関与の方法があると思いますので、ゲームがうまくなるだけではなく、もっと広い視野で自分のをどう見せていくのか、しゃべりや配信をどうするかというところまで踏み込んだ授業にしていきたい」との考えを示した。

 さらに大田氏は、セルフプロデュース能力を高める授業として、何とお笑い芸人を招いた授業を実施すべく、芸能事務所と現在交渉中であり、英語力の向上のためにはネイティブで若く、なおかつゲームが好きな先生を起用する予定であることを明らかにした。またオフライン会場の確保については、「歩いて30秒の所にesports 銀座 studioがありますので、学生には日ごろからここを使い倒せるような授業をして場慣れしてもらい、本番でも実力を100パーセント出して世界と戦える環境を作って、スクールの大きなメリットにしていきたい」と応じていた。

 これらの施設の正式なオープン日は、今回のところは残念ながら明らかにされなかったが、「年内には続報を発表したい」(上原氏)とのこと。なお、コナミクリエイティブセンター銀座の公式サイトはすでにオープンしているので、より詳しい情報を知りたい方はチェックしてほしい。esports 銀座 schoolのページを見ると、早くも来週から実施される学校説明会の日程が公開されているので、興味のある方はこちらもぜひご覧になってみてはいかがだろうか。

ステージに登壇されたみなさん。左から順に杉村直紀氏(アジア競技大会『ウイニングイレブン2018』金メダリスト)、吉田友樹氏(eBASEBALLプレイヤー兼GGBOYZ所属)、大田氏、上原氏、車田氏、コバヤシシュウヘイ氏(『Yu-Gi-Oh! World Championship2019』デュエルリンクス部門世界王者)、DOLCE.氏(コナミ専属プロプレイヤー)、KIZOKU氏(野良連合代表取締役)
ステージに登壇されたみなさん。左から順に杉村直紀氏(アジア競技大会『ウイニングイレブン2018』金メダリスト)、吉田友樹氏(eBASEBALLプレイヤー兼GGBOYZ所属)、大田氏、上原氏、車田氏、コバヤシシュウヘイ氏(『Yu-Gi-Oh! World Championship2019』デュエルリンクス部門世界王者)、DOLCE.氏(コナミ専属プロプレイヤー)、KIZOKU氏(野良連合代表取締役)

(文/鴫原盛之、写真/志田彩香)

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