来年3月19日に発売予定の『PCエンジンmini』が、ほぼ完成された状態で東京ゲームショウ2019会場についに登場。レトロゲームファンなら歓喜せずにはいられない、本機のプレイインプレッションを早速お伝えしよう。
今年の7月にコナミデジタルエンタテインメントが発売を決定したと発表するやいなや、レトロゲームファンの間で大きな話題となった『PCエンジンmini』。本機は、1987年にNECホームエレクトロニクスから発売された家庭用ゲーム機、『PCエンジン』用ソフトとして発売された58種類のゲームを収録したもの。価格は1万500円(税抜)で、来年3月19日に発売が予定されている。
発売予定の全タイトルが既に収録済み
TGS2019会場に出展された『PCエンジンmini』本体は、発売までおよそ半年前のタイミングでありながら、開発スタッフいわく「ほぼ100パーセント、完成に近い形です」とのこと。試遊させてもらったところ、既に全タイトルが収録されていた。
メインメニュー画面から遊びたいゲームを選ぶと、どのゲームもスムーズに起動する。しかも、拡張機器の『CD-ROM2(ロムロム)』または『SUPER CD-ROM2』用ソフトとして登場したゲームを選んだ場合は、起動時に当時のCDドライブの駆動音を再現したと思われるサウンドが鳴るというこだわりぶり。かつて実機で遊んだことがあるプレイヤーにとっては、まさに涙ものの演出だ。
CD-ROMタイトルのアニメやボイスも忠実に収録
『PCエンジン』は、発売翌年の1988年に拡張機器の『CD-ROM2』が登場して、ゲームタイトルがCD-ROMでも供給が可能になった。従来のROMカセットよりも容量が大幅に増えたことによって、テレビのアニメ番組と同様に豊富なキャラクターのアニメーション映像を流したり、プロの声優を起用したボイスを多数収録したソフトが次々と登場したことでも話題になった。
筆者が会場で調べた限りでは、各タイトルに収録されたアニメやボイスは、いずれも当時の画質・音質を忠実に再現していたので、オリジナル版を遊んだ経験のあるプレイヤーであれば、必ずや初めて遊んだ時の感動がよみがえることだろう。今の目で見ると、表現がかなりチープに感じられるかもしれないが、当時のハードの性能、表現力のまま、あえて手を加えなかったところに開発スタッフの強いこだわりが感じられた。
また、本機には『TurboGrafx-16』(※PCエンジンの海外版)のタイトルも収録されている。プレイ中に任意のタイミングでプレイデータをセーブできる機能も付いているのもうれしい。発売が実に待ち遠しいゲーム機だ。
(C)2019 Konami Digital Entertainment
(文・写真/鴫原盛之)
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