2019年9月13日、セガゲームス/アトラスブースにて、アークシステムワークスが手がける格闘ゲーム『NEW GUILTY GEAR(仮)』のスペシャルステージが行われた。詳細が謎に包まれている作品だけに、最新情報に関心が集まっていた。
「ギルティギア」シリーズは、アークシステムワークスが通算20タイトル以上を展開する代表的格闘ゲーム。ステージにはシリーズの総監督であるゼネラルディレクターの石渡太輔氏と、ディレクターの片野アキラ氏が登壇した。
本作は2020年の発売が発表されているが、内容は明らかにされていない。イベント開始早々、司会者からは石渡氏に「(シリーズの)続編ではないと思っていいですか?」との質問が飛んだ。「厳密には続編ではあるんですが(物語としてはつながっている)、我々はあえてナンバリングを表示せず、今までギルティギアを触ったことがない人にも、愛してくださった方々にも、その両方に愛してもらえるような完全新作を作ろうという意気込みで挑んでいます」と石渡氏。片野氏も「完全新作」であることを強調した。


注目すべき点は大きく3つある。ステージの幅広さ、カメラワーク、キャラクターに費やされたカット数である。
完全新作となる本作では、戦闘中に特定の条件を満たすとステージの端から相手を吹き飛ばして別のフィールドへ移動することができる。一つのバトルの中で複数のステージを楽しめる幅広さ、ステージを移動する際のグラフィック表現に期待が高まる。
シームレスなカメラワークは石渡氏のこだわりだという。従来の格闘ゲームでは、大技を決める際に画面がキャラクターのアップなどに切り替わることが多かった。盛り上がりもあるが、プレーヤーにとってはあらかじめ作られたシーンを見ている時間ともいえる。戦闘中のカメラワークを途切れさせないことで、プレーヤーの没入感を損なわせないつくりを目指しているようだ。「当たり前を壊したがるのが石渡さんなので」と片野氏が笑う。
「こだわりの部分」として、スクリーンに映された12枚のカットが次の写真。
この間、0.5秒に満たないという。キャラクターの動きには1秒間に30カットが費やされており、通常のアニメーションよりも細かなコマ割りになっている。
ステージにて第2弾トレーラー「New GUILTY GEAR Sol and Ky Trailer - TGS2019」が公開されたが(現在は公式のYouTubeチャンネルで見ることができる)、映像を見ただけでは細かな表情の動きを追いきれない。あまりのこだわりぶりに「同業者からは『狂気を感じる』とお褒めの言葉をいただいた」と片野氏。「トレーラーもコマ送りで見てほしい。捨てカットは1枚もない」と自信のほどを語った。
『NEW GUILTY GEAR(仮)』は2020年発売、対応プラットフォームはPlayStation 4だ。引き続き続報をチェックしたい。

(文・写真/大吉紗央里)
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