『アッシュと魔法の筆』のPlayStation VR(PS VR)対応コンテンツを試遊した。コントローラーを「魔法の筆」に見立てて絵を描くゲームで、自分が筆を振るうとゲーム内に草木などが具現化し、魔法使いになったかのような気分が味わえる。

 ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)のブースには、今年もPlayStation VR(PS VR)対応ゲームの試遊コーナーが設けられた。SIEからは2019年10月10日発売の『アッシュと魔法の筆』『マーベルアイアンマン VR』が登場。

 『アッシュと魔法の筆』はPlayStation 4向けソフトで、一部コンテンツがPS VRに対応している。主人公のアッシュが魔法の筆で絵を描くと、描いた絵に生命が吹き込まれ、描かれた草花や“かいぶつ”たちが動き出す。アッシュはかいぶつたちと一緒に、謎の闇に支配された故郷・デンスカに灯りや彩りを取り戻していく、というストーリーだ。

VRモードのコンテンツ「ポタリと不思議なキャンバス」は、悔しい、イライラするといったネガティブな気持ちを引き起こす要素が一切見当たらない。ひたすら、ほっこりする。一方、メインモードは謎解きやアクションの要素もあり、起伏に富んだ展開が楽しめるようだ(写真:志田彩香)
VRモードのコンテンツ「ポタリと不思議なキャンバス」は、悔しい、イライラするといったネガティブな気持ちを引き起こす要素が一切見当たらない。ひたすら、ほっこりする。一方、メインモードは謎解きやアクションの要素もあり、起伏に富んだ展開が楽しめるようだ(写真:志田彩香)
SIE傘下のスタジオPixelOpusが開発を担当。(c) Sony Interactive Entertainment LLC.
SIE傘下のスタジオPixelOpusが開発を担当。(c) Sony Interactive Entertainment LLC.

 試遊前は、絵がうまく描けないとゲームの進行に支障をきたしたり、試遊ブース上に設置された画面に珍妙なプレー映像が流れて恥ずかしい思いをしたりするのではと少し不安に思っていたが、今回はかなり難易度を抑えたオリジナルコンテンツが用意され、どんな“画伯”でも楽しめるようになっていた。

開発チームのPixelOpusは、幻想的なフライトアクション『Entwined(エントワインド)』を開発したことで知られる。(c) Sony Interactive Entertainment LLC.
開発チームのPixelOpusは、幻想的なフライトアクション『Entwined(エントワインド)』を開発したことで知られる。(c) Sony Interactive Entertainment LLC.

 PlayStation Moveモーションコントローラー2本を使って、利き手に絵筆を、もう一方の手にスケッチブックを持って(持った感覚になって)遊ぶ。描ける絵柄がスケッチブックに順次追加されていくので、その中から描きたいものを選択し、筆を振るうと画面に不思議な草花などが具現化する。この絵のタッチが温かく、ちょっと不思議で、体験するとほのぼのとした気持ちになる。

暗く色彩に乏しい街に、絵を描いて光や彩りを復活させる。(c) Sony Interactive Entertainment LLC.
暗く色彩に乏しい街に、絵を描いて光や彩りを復活させる。(c) Sony Interactive Entertainment LLC.

 画面には小さな「かいぶつ」が常駐し、次に何を描き足すべきか知らせるナビゲーターの役割をしてくれる。ナビゲーションに従って描いていると、小さなハートマークがたくさん表示され、これが意外なほど素直にうれしい。温かい気持ちになり、かいぶつのことがどんどんかわいく思えてくる。試遊の15分はあっという間に過ぎてしまったが、東京ゲームショウ会場の喧騒のなかで、優しい気持ちになれるひとときだった。

「かいぶつ」という本来なら毒っ気を含んだ存在が、仲間になって力を貸してくれる(写真:志田彩香)
「かいぶつ」という本来なら毒っ気を含んだ存在が、仲間になって力を貸してくれる(写真:志田彩香)
試遊すると「オリジナルスケッチブック」がもらえる(写真:赤坂麻実)
試遊すると「オリジナルスケッチブック」がもらえる(写真:赤坂麻実)

(文/赤坂麻実、写真/志田彩香)

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