ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)のブースで行われた『DEATH STRANDING』の小島秀夫監督によるセッションに、歌手の三浦大知さんが登壇した。
ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)のブースで行われた『DEATH STRANDING』(発売元:SIE)の小島秀夫監督によるセッションに、歌手の三浦大知さんが登壇した。三浦さんはゲーム内にも「ミュージシャン」のキャラクターで登場しており、その映像も公開された。
三浦さんはもともと小島監督が生み出すゲームのファンだという。「(1998年にPlayStationなど向けソフトの)『メタルギアソリッド』が発売された当時、僕は小学生で、Folderとして活動していた。メタルギアがどうしても欲しくて『レコーディング頑張るから買って!』とマネージャーさんに頼んだ覚えがあります」と子供時代の思い出を振り返った。
『DEATH STRANDING』に登場する「ミュージシャン」は、ゲームにサブストーリーを派生させる役割を担う。三浦さん本人の顔を撮影し、別に用意した動きと声を組み合わせたキャラクターだという。小島監督は「ミュージシャンは(プレーヤーのキャラクターと)仲良くなると、『CDを1箱運んでほしい』などと頼んでくる。(今回のゲーム世界にはアイテムや装備にも重さの概念があり)1箱50kgもの重さがあるのに」と冗談まじりにキャラクターを紹介した。
『DEATH STRANDING』のテーマは「つなぐ」
セッションの前半は約50分をかけて、『DEATH STRANDING』の最新プレー映像(編集したもの)を放映しながら、監督が解説を加えた。ゲームのテーマは「世界をつなぐ」。主人公のサムはブリッジ・ベイビー(BB)と旅をしながら、必要な場所へ必要な物資を運ぶとともに、分断されてしまった世界の「カイラル・ネットワーク」をつないでいく。ネットワークがつながると、それまで見えなかった“たくさんのサム”(他のプレーヤー)が作った施設や設置した道具などが可視化され、利用できるようになる。「孤独な旅のように見えて、そうではなかったことが分かる」(小島監督)という感動的な仕掛けだ。
これまでゲームではあまり扱われなかったアイテムや装備の重さ、その担ぎ方の違いによる疲労度、川を渡る難しさ、荒れ地を転ばずに歩く難しさなど、主人公に物理的な辛苦が待ち受けているのもユニークだ。約50分の動画の終盤には、目的地がすぐそこに迫り、重い荷物を背に山を徒歩で下るサムの姿が。その背中に音楽が重なると、小島監督は「ここは、プレーしていて泣く人も多い」と紹介した。
セッションの終わりに小島監督は「(コナミデジタルエンタテインメントから)独立して3年半あまり。ゼロからの再スタートだったが、僕も人とつながることでやってこられた」と、自身が立ち上げたコジマプロダクションでの3年超を振り返った。ゲームには、三浦大知が協力した「ミュージシャン」が登場するほか、親交のある歌手・星野源の楽曲をゲーム内の特定スポットで再生できるシステムも採用。監督自ら大切にする“つながり”を、ゲームでも表現している。小島監督は一般公開日の19年9月14日に再びステージに登壇する。そのイベントで、実機でのプレーを世界初公開する予定だ。
(文・写真/赤坂麻実)
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