ラグビーワールドカップ(W杯)で展開するプレサービスを皮切りに、日本でも5G時代が到来する。5Gは社会にどんな変化をもたらすのか。特集の第1回は世界に先駆け5Gサービスを始めた韓国から現地リポート。国内でも「視覚を拡張する」「距離を超える」という5Gが開く次世代サービスの姿が見えてきた。
ソウル中央を流れる漢江(ハンガン)に面し、ランドマークとなる大型ホテルの姿が目立つソウル市内の龍山(ヨンサン)区。韓国で携帯電話シェア3位ながら、5Gサービスで攻勢をかけるLGユープラスの本社ビルがここにある。
1階ロビーには、2019年4月に開始となった5Gサービス展示スペースを設けている。「アイドルとVRでデートができますよ。試してみませんか」。アイドルのほかにも、野球やゴルフの映像配信など、5G関連サービスの楽しさを説明員が話してくれる。それらコンテンツの内容は訪問前に予習済み。5Gの実力に圧倒されたのは、その後だ。
展示スペース脇の階段から2階に上がると、冷蔵庫ほどの大きさの箱がある。「これは基地局です」。案内してくれた社員は背後の扉を開ける。中には金属ケースで覆われた電源ユニットやアンテナが入っていた。
「速度を測ってみましょう」。この基地局から5メートルほど離れた打ち合わせスペースに座る。社員が持つ5Gスマホで速度テストを実行したところ、驚きの結果がスマホ画面に現れた。毎秒1ギガビット。最近のスマホが無線LAN経由で通信する場合、最大速度は866メガビットとなるものが多い。通信の状況によっては、現状の無線LANにひけをとらないばかりか、より快適に通信できることが、数値で納得できた。
開始2カ月で100万ユーザーを突破
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