個人にまつわるデータの活用に“逆風”が吹いている。正しく恐れて、適切に活用する手法を考えてみたい。そんな狙いの特集第3回。「デジタルメディアデータ」を扱う14社を紹介する。

(写真/ShutterStock)
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 デジタルから浮かび上がる消費者像は、マーケティング活用など企業にとって極めて貴重なデータである。他方、消費者にとってはプライバシー問題など常に“気持ち悪さ”がつきまとう。

 特集第3回では「デジタルメディアデータ」をどのように活用できるかを紹介していく。積極的に活用するため、改めて個人情報取り扱いのポイントを、ひかり総合法律事務所の板倉陽一郎弁護士に聞いた。

 「本人同意をとる。あるいは匿名加工情報にする。または統計化してしまう。まずはこの3つを念頭に企業は行動すべきだろう」

 匿名加工情報は、2015年に改正され17年に施行された個人情報保護法で新設された。特集第2回で紹介したジェーシービー(JCB)が活用している(記事はこちら参照)。

 本稿で触れるデジタルメディアデータは「オンライン行動情報」と「DMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)」の2種類に分けて紹介していく。オンライン行動情報は、インターネット利用者がどの端末で、どのコンテンツを検索、訪問、視聴したかを計測したもの。DMPは広告配信のために顧客情報やメディア視聴ログを収集・管理する。

「オンライン行動情報」

 ニールセン デジタル 

サービス名 デジタル広告視聴率(DAR)デジタルコンテンツ視聴率(DCR)NetView/Mobile NetViewNIELSEN DIGITAL AD INTEL
 デジタル視聴率としては「デジタル広告視聴率(DAR)」と最近始めた「デジタルコンテンツ視聴率(DCR)」がある。クライアントの広告タグをメディアなどに組み込みどれくらい見られたかを測定するのがDAR。一方、DCRは、パネル調査と全数調査を併用する。全数は提携先のメディアにSDKを入れて測定する。広告プランニングを立てる際に利用してもらう想定だ。またインターネット利用動向データも提供する。パソコン経由が「NetView」でパネル会員4万人のデータを、モバイル経由が「Mobile NetView」で同8000人のデータを利用する。デジタルの広告統計「NIELSEN DIGITAL AD INTEL」も提供。
データの種類
● 調査パネル ● ウェブメディア ● 閲覧履歴 ● オーディエンスデータ

 ビデオリサーチインタラクティブ 

サービス名 digiads(デジアズ)Ad Ratings─DAR
 デジタル広告統計サービス「digiads(デジアズ)」を提供する。SNS関連の広告統計も紹介しているのが特徴である。資本提携先のニールセンデジタルが提供する「DAR」を「Ad Ratings─DAR」として提供。インターネットリサーチの「AD Value Panel」の100万パネルのブランドリフト調査と組み合わせることも可能だ。
データの種類
● 調査パネル ● ウェブメディア ● 閲覧履歴 ● オーディエンスデータ

 ヴァリューズ 

サービス名 eMark+CDM
 インターネット行動ログ分析サービス「eMark+」を提供する。利用許諾を得た行動ログモニター20万会員のデータを分析。競合企業のサイト集客状況や、広告別の集客効果、流入元などを把握できる。またSEO対策として、性別、年代別の検索キーワード、ロングテールなキーワードも分かる。一方、利用企業が自社で持つ売り上げデータや顧客データなどとeMark+を組み合わせた場合の事業改善を「CDM(Customer Data Management)」というサービスで提案する。
データの種類
● 調査パネル ● ウェブメディア ● 閲覧履歴 ● オーディエンスデータ

 カカクコム 

サービス名 価格.com トレンドサーチ
 価格.comユーザーの行動データから市場状況を分析できるマーケティングサービス。パソコン、家電、スマートフォンなど各製品へのアクセス数、ランキング、価格変動などのデータを提供しており、自社製品と競合製品の比較分析などが可能である。
データの種類
● ウェブメディア ● ソーシャルメディア ● 閲覧履歴 ● オーディエンスデータ

 LiveRamp Japan 

サービス名 Data Store
 マーケティングデータの売買ができるマーケットプレイス。購買データ、行動履歴、位置情報、デモグラフィックデータなど、150以上のデータプロバイダーが提供するデータを購入可能。100社以上のマーケティングツールにデータを連携して活用できる。
データの種類
● オーディエンスデータ ● 顧客セグメント情報 ● 調査パネル ● 消費動向

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