マーケティングや事業創出に不可欠な「データ」──。第三者のデータこそ宝の山とはよく言われるが、果たしてどこにどんな形で存在するのか。そんな素朴な疑問に答える特集。ビジネスで使えるデータを分野ごとにまとめた一覧表はおそらく日本に存在しない。ではこの特集でつくってみよう。

東京大学の大学院情報学環副学環長の越塚登教授
東京大学の大学院情報学環副学環長の越塚登教授

 まずは、IoTやデータビジネスに詳しい東京大学の大学院情報学環副学環長の越塚登教授の指摘をご覧いただきたい。データ活用の誤解と課題、そして可能性が示されている。

 GAFAと呼ばれる巨大IT企業がデータの寡占化を進めているといわれるが、果たしてそうだろうか。世の中の全データからすれば1%じゃないですか、せいぜい。一般消費者にまつわるデータは豊富だが、例えば購買データ1つとってもほとんど持っていない。

 豊富にあるはずのデータだが、問題なのは企業が自社データとして囲い込んでしまっていること(データのサイロ化)。それらが“開放”され、各種データの連携が進み始めたとき、そこでブルーオーシャンを誰が最初に見つけるかがポイントだ。GAFAとは全く異なる目線、全く別のアプローチをすれば、まだ気づかれていない新市場がきっと見つかる。利用が増えれば、データの価格も上がり、データホルダーが外部連携するインセンティブも高まる。

 また購買、移動、交通といった各分野のデータがバラバラに存在していることも大きな問題だ。それらを入手する手間やコストが膨大になりがち。使いやすい形で整理する必要がありますよ。

 なるほど。せっかくの越塚教授のご指摘。それに沿って、「日本の主要データホルダー一覧」を日経クロストレンドが作ってみよう。知見を得たのは、データ流通を手掛ける日本データ取引所(東京・渋谷)である。

(日本データ取引所と共同作成)
(日本データ取引所と共同作成)

 データを使って、マーケティングを効果的に展開したい、新しいドメインの事業を展開したい、需要予測に役立てたい、ヘルスケア視点を自社商品に付加したい──。こうした読者の方々の課題を想定して、データをカテゴリー別に分けてみた。消費・購買データ、デジタルメディアデータ、位置・空間データ、気象データ、医療・健康データ、テレビデータの6つである。

一口に消費・購買データといっても種類は様々

 それぞれの領域ではどんなデータが扱われていて、主なプレーヤー、そしてサービス名はどんなものかを示した。

第1回 日本のデータはここにある 分野別のデータホルダー88社 2019.8.19公開
第2回 自社データの価値を高める消費・購買データ16社 2019.8.20公開
第3回 個人情報を正しく恐れ デジタル上の第三者データを使いこなす 2019.8.21公開
第4回 位置・空間データの主要25社 人流と地図データが映す“真実” 2019.8.22公開
第5回 週末天気・需要予測から雷・花粉情報まで 気象データ扱う19社 2019.8.23公開
第6回 歩いたデータで電力料金が安くなる 医療・健康データ主要11社 2019.8.26公開
第7回 購買データと連係、見ている姿勢も分かる テレビデータ主要8社 2019.8.27公開

【消費・購買データ】

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