識者たちが実際に読んだ上でお薦めするマーケティングへの感度を高めるための必読書や情報源、仕事に役立つ・人生を豊かにするマンガを紹介する。
マーケターには時流を読み解くための知識と感性が欠かせない。4人のすご腕マーケターたちに、前・後編でこの夏読むべき本&マンガを聞いた。
マーケティングの本質をあらためて学ぶ

クー・マーケティング・カンパニー代表取締役
音部大輔氏
ビッグデータのすごさが一目瞭然
『その数学が戦略を決める』
イアン・エアーズ(著)、山形浩生(訳)/文春文庫
850円+税

イェール大学気鋭の計量経済学者が「ワインの将来の価値」や「あなたに最適な結婚相手」まで『絶対計算』で解き明かす。
「ビッグデータという概念が出てきた頃の、たぶんきっかけとなった一冊。2019年からみれば『いまさら』な部分もあるかもしれないけれど、現状と比較することで世の中がどの程度の速度で変化しているのかも分かるだろう。たぶん、今でもビッグデータを学ぶきっかけにはとてもいい本ではないだろうか。あまりデータが好きでない向きには、その威力を概観するのにお薦めする」
データ分析の基本と実践が分かる
『データ・サイエンティストに学ぶ「分析力」』
ディミトリ・マークス、ポール・ブラウン(著)、小林啓倫(訳)/日経BP社
2000円+税

著者は、世界的広告会社のデジタル・マーケティング部門で実績を積んだ生粋のデータ・サイエンティスト。「測定した結果が何の意味を持つのか」をシンプルな形で示すことに徹底的にこだわる。本書には70点もの図表が掲載され、データ分析技術の基本と実践が分かる。
「“Sexy Little Numbers”という原題がすてきな一冊。邦題は、その名が体をよく表している。より実践的なビッグデータの使い方が記述されていて、きっとやってみたくなるはず。自身のビジネスを振り返りつつ読み進めると示唆が多い。各章ごとに、『月曜日の朝にすること』というまとめが付いてしゃれている」
英語とマーケティングの最前線をまとめて学ぶ
『The CMO Podcast with JIM STENGEL』

2001年から08年まで米P&Gのグローバル・マーケティング・オフィサー(CMO)を務めたジム・ステンゲル氏のWeekly Podcast。
「米国企業を中心とした各社のCMOが毎週出てくるインタビュー。編集はDiscovery Channel風の体裁で、ビジネス英語・マーケティング英語の勉強素材にもいいかもしれない。米マーケティング界隈で何が議論されているか、リアルタイムで知ることができる」
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