今から6~7年前になるでしょうか? 「オウンドメディア」「コンテンツマーケティング」がデジタルマーケティング界隈でブームになったことがありました。サイボウズの「サイボウズ式」のように今なお代表格として名前が挙がるものもあれば、日本ハムが運営していたバーベキュー情報サイト「BBQ GO!」のように終了したものもあります。近年のオウンドメディアのトレンド、傾向をざっと3分類して概説しましょう。

(写真/Shutterstock)
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 今から6~7年前になるでしょうか? 「オウンドメディア」「コンテンツマーケティング」がデジタルマーケティング界隈でブームになったことがありました。サイボウズの「サイボウズ式」のように今なお代表格として名前が挙がるものもあれば、日本ハムが運営していたバーベキュー情報サイト「BBQ GO!」のように終了したものもあります。近年のオウンドメディアのトレンド、傾向をざっと3分類して概説しましょう。

 1つ目は、お困りごと解決メディア。パナソニックが2019年8月に開設した「UP LIFE」がその一つです。例えば「洗濯したばかりの服の臭いが落ちない」といった“あるある”課題をお題に据えて、解決策を記事化。さりげなく衣類スチーマーなども紹介することで、他社製の家電を利用しているユーザーも含めて、次回の購入候補として想起されることへの期待があります。ライオンが運営する「Lidea(リディア)」も同様の趣旨と言っていいでしょう。

 2つ目は、企業理念訴求型メディア。19年4月開設のキリンビール公式note(現KIRIN公式note)や、スターバックスコーヒージャパンが21年8月に日本上陸25周年記念として開設した「Starbucks Stories Japan(スターバックス ストーリーズ ジャパン)」がその例です。SDGs(持続可能な開発目標)の意識が一般化したことを受け、企業の取り組みや、社員の奮闘に焦点を当てた記事発信によって、信頼の獲得、ロイヤルティの向上を目指します。

 3つ目は、オウンド×UGC(ユーザー・ジェネレーテッド・コンテンツ=ユーザー生成コンテンツ)の組み合わせ型。自社発信コンテンツだけではどうしても一方的なメッセージになりがちという課題に対し、ユーザー側の声も自社メディアに“併載”して見てもらう取り組みです。クラフトビールメーカーのヤッホーブルーイング(長野県軽井沢町)は、Instagram上に顧客が投稿した商品写真を許諾を得た上で自社サイトに掲載し、ECサイトでの購入を後押ししています。

 いずれにしても、自社の課題をカバーして何らかの成果をもたらす存在として役割を果たすことが、オウンドメディア継続の条件になります。事例記事から、勤務先でどんなスタイルのメディア開設、強化が可能か? 考える材料にしていただければと思います。

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企業理念訴求型オウンドメディア

キリンがTwitter方針を大転換 SNSマーケ「5つの最新トレンド」

 LINE、Twitter、InstagramなどSNSは企業にとって消費者とのつながりを構築するうえでも欠かせない手段となっている。ユーザーの利用動向に合わせ、各プラットフォーマーから新たなPR手法が続々と登場している。キリンビールの事例と併せ、今注目すべき5つのSNSマーケティングのトレンドを示す。


キリンのSNS活用術 note、インスタ、Twitterをどう使い分ける?

 『2025年、人は「買い物」をしなくなる』(クロスメディア・パブリッシング)の著者でD2Cコンサルタントでもある望月智之氏が、毎回ゲストを招いて「デジタル×新しいビジネス×未来の買い物」を語り合う対談企画。今回は、「キリンビール公式 note(現 KIRIN 公式note)」を立ち上げ、noteを軸にした企業コミュニケーションの戦略を担うキリンホールディングス コーポレートコミュニケーション部の平山高敏氏にブランドとしてのコミュニケーション戦略のヒントについて話を聞いた。※本企画は、ニッポン放送のラジオ番組「望月智之 イノベーターズ・クロス」(毎週金曜日21:20~21:40)との連動企画です。


スタバのSNS活用術 新オウンドメディアで「つながり」を深化

 1500万人超とつながるスターバックス コーヒー ジャパンのSNS。店頭だけでなく、デジタル上でもファンとの交流が生まれている。そんな中、2021年8月に満を持して開設したのが新しいオウンドメディア「Starbucks Stories Japan(スターバックス ストーリーズ ジャパン)」だ。SNSに加え、深く伝えるメディアをいかに組み合わせているのか、新たなファンとのつながり方を追った。


オウンドメディア×UGC(SNS)活用型

ヤッホー流UGC活用術 “載せる写真を変えるだけ”でCVRが16%増

 UGC(ユーザー・ジェネレーテッド・コンテンツ=ユーザー生成コンテンツ)を活用することで、ECサイトの売り上げを高める。そんな取り組みに注力するのがクラフトビールメーカーのヤッホーブルーイング(以下、ヤッホー)(長野県軽井沢町)だ。ヤッホーはキャンペーンを通じて、よりブランドの世界観に合ったUGCの創出に力を入れてきた。商品の魅力が伝わるUGCを増やし、それをECサイトに載せることで購入を後押しする。


コーセーのUGC戦略 売上金額1位に貢献した独自のKPIとは?

 毎日違うネイルを楽しみたいという若者をターゲットにしたセルフネイルケア商品「ネイルホリック」シリーズを展開するコーセー。同社はアンバサダーを起用したUGC(ユーザー・ジェネレーテッド・コンテンツ=ユーザー生成コンテンツ)活用に力を入れる。6人のアンバサダーを通じてUGCを生み出し、それを自社アカウントにも転載することで、多角的に商品情報を伝える。それがマニキュア市場で売上金額1位という成果に貢献している。


中川政七商店とイケウチオーガニック SNSで重視するのは熱量

 note(東京・港)のnoteプロデューサー/ブロガー徳力基彦が、企業のSNS巧者を直撃する本連載。第2回は1716年創業の老舗生活雑貨メーカー中川政七商店(奈良市)取締役CDO(最高デジタル責任者、対談時)の緒方恵氏と、創業68年目をむかえた今治タオルメーカーのIKEUCHI ORGANIC(愛媛県今治市)の牟田口武志営業部長の2人が登場。各SNSの位置付け、効果的な発信方法、発信を続けるためのポイントなどについて聞いた。


認知獲得型オウンドメディア

マツキヨココカラ、統合後初のPB 敏感肌化粧品をコーセーと開発

 マツモトキヨシホールディングス(HD)とココカラファインが経営統合し、2021年10月1日付けでマツキヨココカラ&カンパニーが誕生。10月7日に共同開発第1号となるプライベートブランド(PB)商品「レシピオ(RECiPEO)」シリーズを発表した。PB第1号商品をスキンケア、敏感肌カテゴリーとした理由とは。


真珠のミキモトが男性客開拓に本腰 時代の変化捉えたマーケ戦略

 真珠といえば女性のジュエリーというイメージが強い。だが、女性も男性も真珠を楽しむ──そんな新しいマーケティングが始まった。けん引しているのは、宝飾品大手のミキモト(東京・中央)だ。広告のビジュアルには真珠のネックレスを身に着けた男性モデルを起用し、ジェンダーレスな商品であることを印象付けている。


ポータルのエキサイトが歯科矯正 畑違いの事業に参入したワケ

 ポータルサイト運営などのエキサイト(東京・港)が、サブスクリプション型のマウスピース矯正サービス「エミニナル矯正(EMININAL)」を2021年9月21日に開始した。マウスピース矯正は、透明なマウスピースをはめることで歯を動かす手法で、近年若者に人気を博している。メディアを中心に事業を展開している同社が、なぜ矯正歯科事業に乗り出したのか。

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