経済産業省の調査によれば、新型コロナウイルス感染症が拡大した影響を強く受けた結果、2020年の国内EC(ネット販売)市場のうち、全体の63%以上を占める物販系EC市場は前年比21.71%も急伸しました。日経クロストレンドの記者が解説します。

(写真/Shutterstock)
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 経済産業省の調査によれば、新型コロナウイルス感染症が拡大した影響を強く受けた結果、2020年の国内EC(ネット販売)市場のうち、全体の63%以上を占める物販系EC市場は前年比21.71%も急伸しました。

 実際、米国ではコロナ禍が本格化する以前から、「アマゾンエフェクト」という言葉が主要な辞書に載ったように、米アマゾン・ドット・コムの業容拡大やECの進展により、小売りや卸などの経営に甚大な影響が生じています。

 日本の小売りも今回のECの伸長を真剣に受け止め、アマゾンやECの攻勢に対して、実店舗を抱えている強みを生かした、特徴あるサービスを打ち出す必要があるようです。つまり、「打倒アマゾンが見込める店づくり」です。

 例えばコメ兵は、アマゾンがまだ攻め込めていない中古品リサイクル(二次流通)で優位を保ち、消費者の強い支持を獲得しています。また蔦屋書店は、地域密着&コミュニティー形成を前面に打ち出した店舗作りで、ECとの差異化を明確にし、併せて地方都市への出店の可能性を高めました。

「打倒アマゾンが見込める店づくり」を検討するうえで参考になる記事が、日経クロストレンドには多く掲載されています。小売りや卸を生業とする読者はもちろん、小売りや卸、ECと関わるマーケティング関係者も、今一度、押し寄せるECへの対抗策を真剣に検討していただければと思います。

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店舗・施設の魅力を増す王道路線

書店ゼロの街をなくす リアル店舗の雄・蔦屋書店の地域密着戦略

 「(日本全国から)書店ゼロの街をなくす」というビジョンを掲げるカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)蔦屋書店カンパニーは、日本中に1500の書店併設店を出そうとしている(現在は約1100店)。アマゾンなどECの攻勢に抗して、顧客に必要とされる書店をどう展開するか──。函館を例に、蔦屋書店カンパニーが考える、主に地方での店の在り方を追った。


サブスクで利用額10倍に? データドリブンな異色のサラダ店

 東京を中心に19店舗展開しているチョップドサラダ専門店「CRISP SALAD WORKS(クリスプ・サラダワークス)」。運営するCRISP(東京・港)は、2021年7月14日からサラダの定期配送型サブスクリプションサービス「CRISP REPLENISH(クリスプ・リプレニッシュ)」の本格展開を始めた。DX(デジタルトランスフォーメーション)の遅れが目立つ飲食業界にあって、異色のデータドリブン経営を進めるCRISPが目指す姿とは?


伊勢日帰りはさせない! 斬新な超巨大施設「ヴィソン」の全貌

 伊勢神宮までは車で20分ほどの距離にある三重県多気町。ここに2021年7月20日、東京ドーム24個分の広大な敷地を有するリゾート型複合商業施設「VISON(ヴィソン)」がグランドオープンした。食と癒やしをテーマに、産直市場や有名パティシエとシェフが手がける飲食店、温浴施設、ホテルなど73店舗がそろう。内閣府が進めるスーパーシティ構想にも名乗りを上げたユニークなプロジェクトは、疲弊する地方都市の再生と循環型社会への挑戦でもある。


新業態に活路

注文から10分で届く 欧米で急成長「ダークストア」が日本初登場

 東京・渋谷に本社を置くOniGO(オニゴー)は2021年8月25日、同名の宅配専用スーパー「OniGO」を東京・目黒の学芸大学駅近くにオープンした。専用アプリから注文すると、10分以内に商品が届くという。欧米や中国で急成長する新業態“ダークストア”がついに日本でもスタートした。


ANAマイルがたまる無人店舗が羽田に登場 JR東、ファミマに次ぐ

 ANAグループで国内32の空港に店舗を展開するANA FESTA(エーエヌエーフェスタ、東京・大田)と、無人決済システムの開発を進めるTOUCH TO GO(TTG、東京・港)は2021年8月27日、羽田空港第2ターミナル地下1階に無人決済システムを活用した実店舗を開業した。新規開業店に込めるTTGの思惑とANAグループの狙いを解き明かした。


東京・原宿にゲオが「SDGs店舗」 Z世代の集客狙う

 メーカーや小売店の余剰在庫を買い取り、低価格で販売する「Luck Rack(ラックラック)」事業を運営するゲオクリア(名古屋市)は2021年7月22日、東京・原宿に新店舗「Luck Rack東急プラザ表参道原宿店」を出店した。19年4月に横浜市で1号店を開店して以来、全国で12店舗を展開中で、13店舗目は東京23区への初進出となった。


米国の実情

アマゾンが百貨店に進出? 一等地で高級アパレル販売か

 米アマゾン・ドット・コムが米国内で、百貨店の大型店舗に進出する。米メディアが報じた内容は、百貨店だけでなく、衣料品を扱うウォルマートなどの大手スーパーにも新たな脅威となる。報道や現在のアマゾンの取り組みから、進出シナリオと影響を見極める。


アマゾンから購入直前の顧客を横取り 大手銀が奇策を投入

 ネットで買い物をする時、まずはアマゾンのサイトで検索して商品や価格帯を見定める消費者は約6割もいる。こうしたアマゾンファーストの戦略に待ったをかけるサービスを米大手銀行が提供している。コバンザメのようにアマゾンのサイト上に独自の価格情報を表示する戦法だ。


アマゾンの猛攻に耐え抜いた、生き残り企業「3つの共通点」

 アマゾンの業容拡大やネット販売の進展による様々な業界への影響を意味する「アマゾンエフェクト」。米国では、玩具のトイザラス、百貨店のシアーズホールディングス、家電量販店のフライズ・エレクトロニクスなど、名門の大手企業が次々と飲み込まれている。一方でそうした中でも生き延びている企業も少なくない。何が明暗を分けているのか。米国の最新状況から分析する。