6月30日から全国のスターバックスで発売された47 JIMOTOフラペチーノがSNS上で話題となっています。「宮城 だっちゃ ずんだ抹茶 フラペチーノ」、「広島 瀬戸内レモン&シトラスじゃけえ フラペチーノ」など、47都道府県の特産物や食文化のほか、地元ならではの特徴を掛け合わせた地域限定商品です。日経クロストレンドの記者が新トレンドを解説します。

(写真/Shutterstock)
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 6月30日から全国のスターバックスで発売された47 JIMOTOフラペチーノがSNS上で話題となっています。「宮城 だっちゃ ずんだ抹茶 フラペチーノ」、「広島 瀬戸内レモン&シトラスじゃけえ フラペチーノ」など、47都道府県の特産物や食文化のほか、地元ならではの特徴を掛け合わせた地域限定商品です。日本上陸25周年を記念し、スターバックスが「変えずにブラさない」という、人や地域、コミュニティーとのつながりを大切にする思いや、多様性を受け入れるという考え方を商品に込めたといいます。

 自社は何のために存在するのか、世の中にどういう価値を提供するかを言語化し、社員に腹落ちしている企業は強く、結果として他にはない顧客体験を提供できると感じます。

 アイリスオーヤマは製品を通じて、顧客の悩みや課題を解決することをミッションとしています。課題解決に不要な機能は一切付加せずそのぶん価格に反映する。社員が時間を費やしているのは「自分は何に悩み、課題を感じているか」という問いだといいます。見るべきは自分。自分の感性、感覚を共有していく。ここにも最高の顧客体験への解があるのです。

 鹿毛康司氏は、「誰もが心のパンツをはいている」と表現します。心の中に蓋をしている。だからこそ、購入理由を聞く前に、自分の心と相談することを薦めています。

 例えば怒った時。その裏には「寂しい」「不安だ」などといった本当の思いが隠されているはずです。自分自身がそこを見てあげなければ、いつまでも解決になりません。満たされない感情はどこかで必ず湧き上がってきます。

 自分がどうしたら幸せになれるのか。自分が幸せを感じるにはどうしたらいいか。これを分かっているのは自分だけです。

 個人情報の取得を制限する流れが強まっていますが、まず自分自身の心の真実を知ることを忘れずに。それが顧客を最高の体験に誘うことにもつながると思うのです。

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