読者の皆様のおかげで、日経クロストレンドは21年4月に創刊3周年を迎えることができました。その記念の意味も込め、創刊時にも掲載した「マーケター実像調査」特集の拡大版を21年3月末から4月にかけて掲載しました。withコロナの中で、マーケターの業務にどんな変化が生じているのか。どのようにキャリアを構築し、スキルを高めているのか。日経MJとの共同企画として、ニューノーマル時代を生きるマーケターの姿を明らかにしました。
読者の皆様のおかげで、日経クロストレンドは21年4月に創刊3周年を迎えることができました。その記念の意味も込め、創刊時にも掲載した「マーケター実像調査」特集の拡大版を21年3月末から4月にかけて掲載しました。withコロナの中で、マーケターの業務にどんな変化が生じているのか。どのようにキャリアを構築し、スキルを高めているのか。日経MJとの共同企画として、ニューノーマル時代を生きるマーケターの姿を明らかにしました。
今回のアンケートでは30を超える設問にご回答いただきました。その中で、特集には収めることができなかった項目もあります。今回はその中から「部下や新人に推奨したいマーケティング関連の書籍」という設問について、著者名ごとにまとめた集計結果を紹介しましょう。自由記入欄に回答してもらったため、票数は少なく、一部純粋なマーケティングの本ではないものも含んでいますが、ご了承ください。
1位は「フィリップ・コトラー氏の本」(11票)でした。『コトラーのマーケティング・マネジメント』は1967年刊行の第1版が登場して以来、新版が発刊し続けられ、マーケティングの教科書として不動の地位を気づいています。その中で『コトラーのマーケティング入門』が3票ありました。入門といっても約700ページもあり、読破するにはそれなりの気合が必要です。
2位は「ピーター・F・ドラッカー氏の本」「森岡毅氏の本」(いずれも6票)でした。ドラッカー氏の『マネジメント』はリーダーシップ力を高めるために推奨する人が多い書籍です。『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門』などユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)を再建し、現在はマーケティング精鋭集団「刀」を率いる森岡氏の経験や思考法を読み解くための本も、高い評価を得ています。
以降はスティーブン・R・コヴィー氏の『7つの習慣』が4票、『ジョブ理論』など「クレイトン・M・クリステンセン氏の本」と佐藤義典氏の『ドリルを売るには穴を売れ』と『会社四季報』がそれぞれ3票でした。
同調査で「自己研さん、自己啓発のために取り組んでいること」を聞いたところ、最も多かった回答は「マーケティング/ビジネス関連の書籍を読む」で33.3%。3人に1人が勉強に書籍を活用していることが分かりました。皆さんもこれまで見落としていた名著を手に取り、新たな発見や気づきにつなげてみてはいかがでしょうか。
ここでは新人や初めてマーケティング業務のチームに加わった方が学べる記事を、併せて紹介します。

先進マーケティング企業ランキング トヨタが躍進、1位はP&G

「KPIは売り上げ」でも「ペルソナが1番大切」 マーケターの本音

著名マーケターの提言

ソフトバンクのマーケ担当が語る「ニューノーマルは危険な言葉」
日経クロストレンドと日経MJの共同企画「マーケター実像調査 2021」の第2弾となる本特集では、アンケートで名前が挙がった目標とするマーケターや、注目すべき企業の取り組みを紹介する。まずはヤフー、ニュージーランド航空、ユニリーバなどで活躍した、ソフトバンクの井上大輔マーケティング統括部長のインタビューをお届けする。(聞き手は日本経済新聞社・坂本佳乃子)

日経クロストレンドと日経MJの共同企画「マーケター実像調査 2021」は、現役マーケター400人の「今」を浮き彫りにした。その中で、目標とする、尊敬するマーケターとして名前が挙がったのが、プロマーケターの富永朋信氏だ。同氏が語るマーケティングの本質とは?(聞き手は日本経済新聞社・山田彩未)

春の人事異動でマーケティング部門へ異動になった人、そして新卒でマーケター職に就いた人はどうすれば活躍できるのか。クー・マーケティング・カンパニー代表取締役の音部大輔氏が、プロフェッショナルマーケターになるための「一歩」を教えてくれた。
マーケター/ビジネスパーソンが薦める書籍

マーケティングが身に付く本とは? プロ仕事人が薦める「7分野の名著」
ビジネス書を読む目的が明確になるほど、必要な本に出合いやすくなる。マーケティング力やリーダーシップ力、イノベーション力を上げるにはどうすべきか。特集の2回目は、社会人なら押さえておきたい7つのカテゴリーについて、第一線で活躍する経営者やプロ仕事人に読むべき書籍を挙げてもらった。

ビジネスに効く!プロ仕事人が厳選「何度も読みたい必携の名著」
年間約8万冊もの新刊が出版されるといわれる時代、どの一冊を読むべきか迷うのは当然といえる。「外さない」ビジネス書選びのコツはただ一つ、「名著を読む」ことだ。仕事のプロは、どんな本を愛読しているのか。特集の1回目は、年末年始にぜひ読みたい、ビジネスに必携の名著を推薦してもらった。

マーケティング分野で活躍する仕事人10人がお薦めの本を紹介する本企画。今回はMOON-X代表の長谷川晋氏と、ファンベースカンパニー社長の津田匡保氏がそれぞれ3冊を厳選した。今後の仕事や生き方に迷う人にお薦めしたい本がそろった。
業務で活用できるマーケ「計算式」

マーケティング活動に関わる上では、多彩な数値や指標を参照しながら、事業の進捗状況や成果を分析する必要がある。「どうも計算式は苦手で……」という人もいるだろう。この連載では、使用頻度の高い指標を分野ごとにピックアップし、用語や計算式の意味を分かりやすく紹介する。第1回は、マーケターがまず押さえておくべき基本編。

ネット事業やサブスクで不可欠! 6つのマーケ指標&計算式(2)
マーケターが高い成果を目指す上で必須ともいえる、マーケティング指標と計算式を分かりやすく解説する連載。ECなどネットビジネスやサブスクリプションのサービスは、どの分野の企業でも無関係ではいられなくなりつつある。第2回は、ネットビジネスやサブスクサービスでよく使う指標を取り上げる。

ウェブ広告の成果を測る基本指標&計算式(3) CPA、CVRって何?
マーケティング活動で使用する、さまざまな指標を分かりやすく解説する本特集。第3回のテーマは「ウェブ広告」だ。広告の成果を測る上で欠かせない、4つの指標を紹介する。用語や計算式の意味を正しく覚えられたかどうか、ぜひ例題で確認してほしい。