コロナ禍以降、直接の接触や外出を避けるため、コンサートやイベントのライブ配信が増えました。私もコロナ禍前は、ライブハウスに出向き最前列のほうで拳を突き上げながらライブを楽しんでいましたが、今では家にいながらお酒を片手に、静かに曲に耳を傾けています。
コロナ禍以降、直接の接触や外出を避けるため、コンサートやイベントのライブ配信が増えました。私もコロナ禍前は、ライブハウスに出向き最前列のほうで拳を突き上げながらライブを楽しんでいましたが、今では家にいながらお酒を片手に、静かに曲に耳を傾けています。
リアルで開催していたイベントをライブ配信に切り替える場合“体験”が不足しがちです。リアルでは自然と起こる参加者同士の熱量の伝搬も起きません。配信の画面のみでは情報が少なくなってしまうからでしょう。
10~20代の女性たちに絶大な人気を誇る「東京ガールズコレクション」は、いち早く無観客ライブ配信に対応したイベントの1つです。2021年2月に開催した2回目のオンラインライブでは、長時間にわたる配信をのべ約210万人が視聴しました。前年の反省を生かし、XR技術やショーの中継だけでなく、ファッションショーでは珍しい「解説」を取り入れ、長時間視聴者を画面に引きつける工夫を凝らしたといいます。
また、3人組バンドいきものがかりは、新アルバムの購入特典としてテックベンチャーのTHECOO(ザクー、東京・渋谷)が開設した全面LEDの配信専用スタジオからリアルタイムライブ配信を届けました。目まぐるしく変わる画面の演出効果に驚きのコメントが飛び交いました。
物理的なキャパシティーや場所の制約を受けないライブ配信は、コロナ収束後も続いていくでしょう。オンラインならではの体験を届けられるかが、満足度を高めるカギになることは間違いありません。

東京ガールズコレクション、210万人視聴したオンライン2年目の策


動画配信のリアル

同時接続者数は意味がない? ライブ配信コンテンツの人気の測り方
ゲーム関連を中心に人気が高まっているライブ動画配信。この連載では、ゲーム系ライブ配信に特化した情報提供やコンサルテーションを手掛ける配信技術研究所(配信技研、東京・中央)が、“視聴時間”を軸に真に人気のタイトルや配信者、その影響力を分析している。今回は番外編として、同社がそれらのデータをどのように集計、分析しているのかを解説する。

コロナ禍ではゲーム配信が急成長 1人当たりの視聴時間は約2倍に
若い世代を中心に人気を集めているゲーム関連のライブ動画配信。本連載は、ゲーム分野のライブ配信に特化した情報提供やコンサルテーションを手掛ける配信技術研究所(配信技研)が、フォロワー数や同時接続数では分からないトレンドやインフルエンサーの影響力を分析する。第1回はコロナ禍で伸びるライブ配信視聴について。

eスポーツと配信で人気ゲームに差 企業がはまる協賛の落とし穴
近年、若い世代を中心に人気の高まりを見せるeスポーツとゲーム実況。「同じゲーム」とひとくくりにすると、落とし穴にはまりかねない。人気のタイトルも、熱心に見ている層も異なるからだ。ライブ配信の視聴時間を独自に集計している配信技術研究所(配信技研)のデータから分析する。
ライブコマースも活況

ライブコマースで売上7倍 オンライン展示会や催事で成果が続出
メーカーと海外の卸売業者や小売りをつなぐBtoB(企業向け)のマッチングプラットフォームを展開するラクーンコマース(東京・中央)は、2021年1月にライブコマースを活用したオンライン展示会を実施。参加企業の1社は売り上げを約7倍に増やした。BtoC(消費者向け)の領域では大丸松坂屋百貨店が催事イベントをクラウドファンディングサービス「Makuake」上で開催。出展者は目標額の10倍超を集めるなど、20年に急速に進んだイベントのオンライン化が成果を出し始めている。

ライブコマースは“オワコン”ではない 17LIVEトップが語る勝算
2020年のライブ配信時間は前年比200%――。20年、コロナ禍でライブ配信市場が活性化し、17LIVE(東京・港)が運営するアプリ「17LIVE(イチナナ)」も急成長を遂げている。さらに、同社はライブコマースプラットフォーム「HandsUP(ハンズアップ)」の展開を加速。大手企業も続々と参戦した。日本では一度は下火になったライブコマースが今なぜ、復権しているのか。同社を率いる小野裕史氏に聞いた。

8つのコマースに影響必至 LINE+ヤフーが変えるEC業界マップ
経営統合を完了したZホールディングスとLINEが今後、注力する分野の1つが「コマース」だ。物販のプラットフォームに限らず、旅行、フードデリバリー、そしてグループ会社が展開する商材特化型の専門ECなど、市場は多岐にわたる。さらにBtoC(消費者向け)にとどまらず、ECサイトの構築支援などBtoB(企業向け)領域のサービスを新たに開始する方針だ。
VRで新しい体験

2020年12月19日~21年1月10日の23日間にわたりVR(仮想現実)イベント「バーチャルマーケット5」が開催となった。ウォルト・ディズニー・ジャパン(東京・港)も店舗やECに続く「第三の売り場」として公式ストアを出展。リアルなイベントのオンライン化が進むなか、新たな市場として定着するのか。

きゃりーぱみゅぱみゅもライブ 40万人集めた渋谷VRハロウィーン
「今年のハロウィーンは渋谷の来街自粛を」。長谷部健区長がそう呼びかける中、渋谷区公認のVR(仮想現実)空間内で、ハロウィーンフェスが20年10月26日~31日に開催された。街を模したデジタル空間は、人々が集い、ビジネスを生み出す場となり得るのか。実際にバーチャル渋谷を歩いてみた。

「現地に行ける、踊れる、しゃべれる」 VRで再現したSXSWの世界観
デジタル社会やメディアの総合展SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)が完全オンラインで2021年3月16日に開幕した。SXSWはテキサス州オースティンの街全体を利用して、イベントやコンサートを繰り広げ、参加者同士の交流が盛んなことも特徴だ。今回、主催者はVR(仮想現実)をフルに活用して、そうしたSXSWの世界観の再現に挑戦した。実際に使って検証してみた。