月額4万9800円で、パーソナライズD2Cブランドの仕組みを提供する。そんなサービスが始まりました。提供するのはEC支援のSUPER STUDIO(東京・目黒)です。日経クロストレンドの記者が新トレンドを解説します。

(写真/Shutterstock)
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 月額4万9800円で、パーソナライズD2Cブランドの仕組みを提供する。そんなサービスが始まりました。提供するのはEC支援のSUPER STUDIO(東京・目黒)です。D2Cとは「ダイレクト・トゥ・コンシューマー」の略で、流通を介さずに直接消費者に販売するビジネスモデル。消費者のライフスタイルや嗜好の多様化によって、より自分好みの商品を選びたいというニーズが高まっています。そこにデジタルを活用した、次世代のオーダーメードともいえるパーソナライズという概念が登場しました。

 パーソナライズは顧客から直接アンケートによるニーズの変化や商品の評価を取得し、そのデータに合わせて顧客ごとに適した商品やサービスを提供する手法を指します。自社ECサイトを販売チャネルの中心に据え、顧客とつながりながらマーケティングをするD2Cとの相性は抜群です。そのため、D2Cブランドがパーソナライズを体験価値の主軸に据えることが増えています。

 例えば、月額制のスムージー「GREEN SPOON(グリーン スプーン)」はダイエットをしたい、筋力を上げたい、冷え性を改善したい、などの5つの体の悩みや、飲酒の頻度が高い、寝不足、肉魚不足といった5つの生活習慣の組み合わせに対して、25種類のスムージーのレシピの中から適した商品を定期的に届けるサービスを展開しています。2020年3月に販売を開始すると申し込みが殺到。翌4月の売り上げは目標値の2.5倍となり、ロケットスタートを切ることができました。

 ですが、そうしたパーソナライズの仕組みを一から開発するとコストがかかり、本来の価値である商品や体験の開発に十分な投資がしにくく、アイデア止まりで二の足を踏む起業家も多いのも事実です。そこで、システム投資コストを押さえながら、そのアイデアを実現するためのソリューションが相次いで登場しています。

 ユニコーン企業(評価額10億ドル以上の未上場企業)が続出するなど、米国に端を発したD2Cの流行は19年から日本でも本格化しました。D2Cに強い米国の新興小売り企業「b8ta」が上陸するなど、新しいモデルも登場しています。ソリューションの提供で、D2C市場の活発化がさらに進むのか、注目です。

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コロナ禍で伸びたD2Cブランド

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急成長D2C「コアラマットレス」 ワインがこぼれない動画で成功

 2015年にオーストラリアのシドニーで創業し、17年日本に上陸した寝具のD2Cブランド「コアラマットレス」が急成長している。20年6月期の売上高は前年比400%を見込む。国内外の家具チェーンが激烈な戦いを繰り広げる中、サステナブル(持続可能)な物づくりで旋風を巻き起こしそうだ。


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完売続出のチーズケーキD2Cに学ぶ アフターコロナの戦い方

 新型コロナウイルスの影響で休業や来店客の急減に見舞われ、壊滅的なダメージを受けた飲食店業界。今後、レストランはどのように進化し、これからの非連続の時代を生き抜くべきか――。ミシュラン星付きフレンチレストランのシェフ(料理長)から転じ、ネット通販で完売続出、“人生最高のチーズケーキ”と称される「Mr. CHEESECAKE(ミスターチーズケーキ)」を率いる田村浩二氏に、次の一手を聞いた(聞き手は、シグマクシス福世明子氏)。


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個人仕様スムージーが目標比2.5倍と好調 外出自粛下で健康需要

 ユーザーに適したレシピのスムージーを届ける月額制サービス「GREEN SPOON(グリーン スプーン)」が急成長している。2020年3月25日に販売を開始すると申し込みが殺到。20年4月の売り上げは目標値の2.5倍となった。外出自粛が広がる中、健康維持のためのサービスとして人気を集めている。


D2Cに強い流通「b8ta」が日本上陸

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「店舗で売らない」米b8taが日本上陸 顧客満足の鍵は体験

 RaaS(リテール・アズ・ア・サービス、サービスとしての小売り)の米b8ta(ベータ)が2020年8月1日、日本に初出店した。出資する丸井は顧客満足を優先する体験型店舗の取り組みで、新しい小売りの在り方を追求する。大手百貨店とスタートアップ企業との提携から見えてくる戦略を探った。


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丸井の青井社長が語る「売らない店」戦略 b8ta出資に3つの理由

 「売らない店」をキーワードに店舗の改革を進める丸井グループ。シリコンバレー発のショールーム型店舗「b8ta(ベータ)」への出資、D2C(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)ブランド支援会社の設立など矢継ぎ早に大きな発表を行った。青井浩社長に丸井の目指す未来型店舗の姿や次世代店舗で重視すべきKPI(重要業績評価指標)、b8ta出資の狙いなどについて聞いた。


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実験販売のb8taがシリコンバレー旗艦店 200品を体験可能に

 スタートアップのハードウエアばかりを集めた「b8ta(ベータ)」が、シリコンバレーの中心地パロアルトに旗艦店をオープンさせた。従来の店舗を移転して新装開店し、多くの商品を体験したり、開発者とふれ合えるようにしたりした。パロアルトでは老舗の大型家電量販店が閉店するなど、リアル店舗の世代交代が起こっている。


D2Cでマーケティングはどう変わる

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D2Cの登場で変わるチャネル戦略 プレイスはどう設計すべきか

 今回は、マーケティングにおける4Pのうちの一つ「プレイス」についてお話しさせていただきます。プレイスでは「チャネル」をいかに設計するかが重要です。マーケティングにおいてチャネルという言葉は、商品や商品に関する情報を生産者から生活者へ届ける経路を指します。EC化の進展に伴い、マーケティング部門のチャネル戦略が重要になってきています。


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D2Cとインスタカートに見る コロナ後の競争に勝つ3つの知見

 新型コロナウイルスの感染拡大という非常時における企業の取り組みを見ると、それぞれの企業が平常時に考えていることが“増幅”された形で理解できる。買い物代行の米インスタカート、そしてD2C(ダイレクト・トゥー・コンシューマー)企業の注目株である米マディソン・リードなどの取り組みから、新型コロナ後の競争戦略を探る。


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コロナ禍でもデータ活用でヒット生むスーツ店 休業下で次の一手

 オーダーメードスーツのD2Cブランドを展開するFABRIC TOKYO(東京・渋谷)は2019年度の売り上げが前年度比2.2倍になるなど好調だった。ところが新型コロナウイルスの感染拡大以降、店舗の大半は営業停止。この危機の中、同社は顧客データを活用してヒットを生み出している。