連日のようにメディアを賑わす「SDGs(持続可能な開発目標)」ですが、SDGsは非常に幅広い概念で、企業としては何から始め、どう取り組めばいいのか、まだまだ手探りの状態といえるでしょう。日経クロストレンドの記者が解説します。

(写真/Shutterstock)
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 連日のようにメディアを賑わす「SDGs(持続可能な開発目標)」ですが、SDGsは非常に幅広い概念で、企業としては何から始め、どう取り組めばいいのか、まだまだ手探りの状態といえるでしょう。例えば多くの企業にとって身近なSDGsのテーマは「廃棄物」かもしれません。ただ廃棄物を減らすとなると、材料や作り方まで見直す必要があるため、ビジネスとSDGsの両立は難しい印象があります。

 しかし多くの企業は、この課題に果敢に挑戦しています。単に廃棄物を減らすだけではなく、そこから新たな価値を生み出す動きが増えています。目指すのは「サーキュラーエコノミー(循環型経済)」への転換です。世界規模で喫緊の問題になっている「プラスチックごみ問題」でも、使い捨てない「ごみゼロ」へと世界の企業がかじを切り始めています。その動きは2030年に7兆円のビジネスを生むという予測もあります。

 日本企業も、いち早くSDGsに取り組むことが求められています。食品業界では廃棄ロスを防ぐとともに、新しいサービスの開発も進めています。製品パッケージでも脱プラスチックはもはや当たり前。少しでも削減できるような技術開発が始まっています。SDGsに取り組む企業が、消費者や取引先からも認められる企業といえるのです。

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商品開発やサービスの在り方が変わる

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ナイキが「ほぼゴミ」からシューズを開発 日本でも夏発売

 米ナイキが米ニューヨークで発表したのは厚底シューズだけではない。ほぼすべての材料を廃棄物、つまり“ゴミ”から再生した原料で作ったシューズも明らかにした。気候変動がスポーツイベントや選手に与える影響に対処する姿勢を明確にしたものだ。


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BtoB版メルカリ現る 千葉・富津が「SDGsタウン」に?

 千葉県南部、人口5万人に満たない富津市が、SDGs(持続可能な開発目標)の“聖地”になろうとしている。東京湾アクアラインを使えば、都心から1時間ほどと近く、まとまった敷地も確保できるとして、廃棄物を資源に変えるリサイクル関連企業が集積。「BtoB版のメルカリ」を目指すスタートアップも進出した。


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無印良品が「廃棄予定の花」販売でコロナ被害を支援

 新型コロナウイルスの感染拡大は生産者に大きな被害を与えている。出荷できなくなった農産物に頭を悩ませている生産者も多い。そんななか、「無印良品」を展開する良品計画は、生花を生産者から直接買い取り、店頭で販売することによって生産者を支援し始めた。


顧客層の拡大につなげる食品業界

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コロナでも女性殺到の食品ロス削減の店 飲食店向けから業態転換

 新型コロナ騒動のさなかでも、女性が殺到する小売店がある。世田谷区野沢にあるアウトレット食品専門ミニスーパー「iiMarket」(アイアイマーケット)だ。緊急事態宣言が出てからは入店制限をしているが、人気の秘密は全商品が廃棄処分直前の品であること。通常の半値以下という安さとともに、「食品ロス」「SDGs」(持続可能な開発目標)などに関心を持つ人たちを引き付けている。


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新型コロナで広がる「業務用」食品ロス フードシェアサイト盛況

 新型コロナウイルス感染拡大で、飲食店やホテルの休業に伴う「食品ロス」の問題が広がっている。賞味期限切れが近づく食品を中心に扱う電子商取引(EC)サイトのクラダシ(東京・品川)は、2020年2月から売り上げが倍増。新型コロナは、流通の分野でも劇的な変化を引き起こそうとしている。


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JR東京駅の夜勤者を救え 食品ロス1トンを削減したSDGsベンチャー

 JR東日本スタートアッププログラムから生まれた新たなサービスが次々に成果を生み出している。第1回はJR東京駅構内の商業施設「グランスタ」で、食品ロス1トンを削減したベンチャー企業。実は、当初のもくろみとは違うアプローチから生まれたSDGs(持続可能な開発目標)サービスだった。

パッケージの「脱プラスチック」が進む

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“中身”だけの販売で、ドリンク事業の変革と脱プラを目指す

 世界的に問題となっているプラスチックごみ。これを解決すべく「ドリンクをシェアする」という新市場を開拓し、ビジネス化を目指す企業がBOTLTO(ボトルト、東京・渋谷)だ。消費者はマイボトルを持ち歩き、町の飲食店が中身だけを販売する“ドリンクシェア”は社会に浸透するだろうか。


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い・ろ・は・すが100%再生ペットボトルに 国内最大規模で販売

 コカ・コーラシステムは、2020年3月9日から天然水「い・ろ・は・す」を100%リサイクルペットボトルで販売すると発表した。使用済みペットボトルを再生し、飲み終わった後はまた新しいペット容器になる「ボトルtoボトル」の取り組みだ。業界に先駆けて全国での販売をスタートする。


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最後まで絞り切れ! 凸版の脱プラチューブは使い勝手も二重丸

 凸版印刷は「チューブな紙パウチ」と呼ぶ新しいチューブ型パウチを発表した。一般的なラミネートのチューブと比較し、プラスチック使用量を50%削減できた。蓋部分はプラスチックだが、形状を見直すことで使用量をさらに削減できるという。しかも、最後まで中身を絞り切れるなど使い勝手も向上した。